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概要:米マネー・マーケット・ファンド(MMF)の資産残高が過去最高を更新した。銀行業界を巡る懸念が世界の市場を揺るがす中で魅力的な金利が投資家を引きつけている。
米投資信託協会(ICI)のデータによると、3月29日までの週には約660億ドル(約8兆8000億円)が米MMFに流入。資産残高は5兆2000億ドルに達した。
前週は約1174億1000万ドルが流入した。銀行システムの状態に対する懸念が世界的にリスク回避を促し、高品質で流動性の高い資産への需要を加速させた。29日までの3週間で約3040億ドルがMMFに流れた。
2007年までさかのぼる米投資信託協会(ICI)のデータによると、週間資金流入額のこれまでの最高は20年3月に記録した2860億ドル。当時は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)による経済的影響への懸念が高まり、投資家がMMFに逃避した。
主に米財務省短期証券(TB)、現先取引、政府機関債などの証券に投資する政府系ファンドの資産は29日までの1週間に711億ドル増え4兆3300億ドルとなった。一方、コマーシャルペーパー(CP)など相対的にリスクの高い資産に投資する傾向があるプライムファンドの資産は81億ドル減の7573億ドル。
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