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概要:アパレル大手のワールドは、2018年11月に「精度99%」のAI身体採寸技術「Bodygram(ボディグラム)」を発表した米Original Inc.を連結子会社すると発表した。
アパレル大手ワールドの上山健二社長(左)とオリジナル社のジン・コーCEO。3月25日の報道陣向けブリーフィングにて。
撮影:川村力
アパレル大手のワールドは、2018年11月に「精度99%」のAI身体採寸技術「Bodygram(ボディグラム)」を発表した米Original Inc.(以下、オリジナル社)を連結子会社にすると発表した。3月25日に株式譲渡契約を結んだ。
従来から所有する約11.6万株(議決権所有割合6.8%)に加え、オリジナル社のジン・コーCEOら複数の所有者から約91.2万株を取得することで、異動後は102.8万株(同60.0%)を所有する。取得価額は約22.4億円。
オリジナル社は発表に先立ち、Bodygram事業を独立させ、Bodygram Inc.を新たに設立しており、ワールドは連結子会社となるオリジナル社を通じて採寸技術を活用することになる。2000店舗を超えるワールドの販売網を通じてより多くのデータを取得することで、Bodygramの採寸精度をさらに向上できるという。
Bodygramは、スマートフォンで正面と側面の全身写真を撮影し、身長・体重・性別・年齢を入力すると、カスタムウェアの製作に必要な、肩幅や首周りなど全身16カ所の採寸があっという間にできる技術。服を着たままで、どんな場所・背景で撮影しても、身体だけを抽出して採寸できる。
2018年11月までに、日本人を含むさまざまな人種・体型の800人を集め、Bodygramの採寸データとプロのテーラーがメジャーを使って採寸したデータと比較したところ、いずれの箇所も1センチ以内の誤差にとどまり、精度は(現在のサンプル数の範囲内では)すでに99%に達しているという。
ゾゾスーツ騒動を経ても、カスタマイズ市場はまだ黎明期
オリジナル社が2018年11月19日に正式ローンチを発表した「Bodygram(ボディグラム)」の採寸画面。16カ所のデータは、現時点でカスタマイズに必要十分だという。
提供:Original Inc.
ワールドは買収防衛策として経営陣による自社株式取得(MBO)を実施し、2005年に上場廃止。2018年9月に東証1部に再上場を果たしており、その新たな成長戦略として、従来のアパレルブランド事業に加え、プラットフォームビジネスなどの非アパレル事業を(コア営業利益の半分程度を占める)新たな柱に育てていく計画を明らかにしている。
今回のオリジナル社の連結子会社化もその一環だ。2018年6月にオリジナル社と初めて交渉し、マイノリティ出資を実施。9月にはオリジナル社が本拠を置くサンフランシスコでさらなる事業連携の可能性を探り、今回の連結子会社化にたどり着いたという。
今後は、オリジナル社が手がけるカスタムシャツブランドに、ワールドの持つ物流、デザイン・パターン技術、販売網を提供してサービスを強化するほか、ワールドの持分法適用会社でカスタムオーダーアプリ「UNBUILT(アンビルト)」を手がけるオムニス社とのシステムエンジニアの協業を図るなど、カスタマイゼーション・プラットフォームとしての機能を強化していく。
ワールドの上山健二社長は、ファッション通販サイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を展開するZOZOが「ZOZOSUIT(ゾゾスーツ)」を発表したことで話題になったカスタマイズ市場について、Business Insider Japanの取材に対し、次のように応じた。
「ユーザーの多くが敏感に反応する段階に達していないという意味で、マス・カスタマイゼーションの市場はまだまだ黎明期。夜が明けたばかりという認識だ。これから市場が拡大していくといういまこの時期に、(オリジナル社という)強力な仲間、武器を得たと感じている」
(文:川村力)
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