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概要:Swaha Pattanaik [ロンドン 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 「輝くもの全てが金ではない」ということわざは、まさに今の市場に当てはまる。米国が3日、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害して以降、金よりも原油の値上がり幅が大きくなっている。金と原油のどちらが最終的にアウトパフォームするのか──。この結果は、イランの動きが、決めるだろう。 中東情勢の緊張が高まり、供給が途絶するかもしれないとの懸念を背景に、原油価格<LCOc
Swaha Pattanaik
[ロンドン 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 「輝くもの全てが金ではない」ということわざは、まさに今の市場に当てはまる。米国が3日、イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害して以降、金よりも原油の値上がり幅が大きくなっている。金と原油のどちらが最終的にアウトパフォームするのか──。この結果は、イランの動きが、決めるだろう。
中東情勢の緊張が高まり、供給が途絶するかもしれないとの懸念を背景に、原油価格LCOc1は6日、1バレル=70.74ドルと2日終値から7%近くまで上昇した。高格付けの国債やスイスフラン、そして金といった、いわゆる安全資産も買われた。6日の金価格XAU=は一時1オンス=1582.59ドルと約7年ぶりの高値を付け、2日に比べて4%前後上昇した(東京時間8日午前11時台は1580ドル台後半で推移している)。
ゴールドマン・サックスの計量モデルに基づくと、こうした原油価格の高騰は、市場が3カ月間で日量80万バレルの供給停止をいち早く織り込んだか、同期間に日量270万バレルの供給停止が起きる確率を30%見込んでいることがうかがえる。
しかし、石油輸出国機構(OPEC)には、それなりの生産余力がある。OPECは昨年12月、追加的に日量50万バレルを減産すると合意したが、サウジアラビアのアブドルアジズ・エネルギー相は当時、同国が割り当て以上の減産に踏み切ることで実質的な減産幅は最大210万バレルになる可能性があると発言していた。
これらの減産分を市場に再び供給する方が、金の供給を増やすよりも簡単だろう。金は地政学リスクが高まる前から既に需要が旺盛だった。
つまり、昨年約18%値上がりした金は、中東情勢の緊張が大方想定される通りに続いた場合、原油をアウトパフォームし始めてもおかしくない。米国や世界で金利上昇局面の兆しが見えるほど経済が成長していないことも、金に有利に働く。金利が低ければ低いほど、金保有の機会費用も小さくなるからだ。
金が原油に対して優位に立つ好機をつぶす唯一の要素は、イランがサウジの油田を攻撃するか、主要原油輸送ルートのホルムズ海峡の船舶通航を妨げるという事態だ。もっとも金の熱狂的な支持派が原油強気派に敗北したとしても、そうした劇的な中東情勢の悪化が起きれば、安全資産の金にも追い風は吹く、という事実は慰めになる。
(筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています)
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