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概要:欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、新型コロナウイルス「SARS─CoV2」について、4段階のハザードリストの「レベル3」に指定し、最もリスクが高い部類には分類しなかった。 欧州委の判断は経済活動の再開に向け企業が負担するコストや労働者の安全性などを左右するため、広範な経済、公衆衛生上の影響が広がる可能性がある。 EUのハザードリストによると、危険度が最も高いレベル4の生体物質は感染の「高いリスク」があり、予防法も
[ブリュッセル 3日 ロイター] - 欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会は、新型コロナウイルス「SARS─CoV2」について、4段階のハザードリストの「レベル3」に指定し、最もリスクが高い部類には分類しなかった。
欧州委の判断は経済活動の再開に向け企業が負担するコストや労働者の安全性などを左右するため、広範な経済、公衆衛生上の影響が広がる可能性がある。
EUのハザードリストによると、危険度が最も高いレベル4の生体物質は感染の「高いリスク」があり、予防法も治療法も存在しないものと定義。レベル3は「人間に重大な疾病をもたらし、労働者を深刻な危険にさらし、市中で感染が広がるリスクがあるが、通常は効果的な予防法、もしくは治療法が存在する」と定義されている。
ただ、現時点では新型ウイルスが引き起こす感染症「COVID-19」に対する予防法も治療法も確立しておらず、これまでに感染により世界中で約38万人が死亡した。
欧州委の報道官は、危険度の判定には複数の基準が利用され、予防法と治療法の有無だけが唯一の基準とされるわけではないと説明。欧州委は研究者のほか世界保健機関(WHO)と協議した上で判定を行い、新型ウイルスを巡る最新のデータに基づき、EU加盟27カ国の有識者からも支持を得ていると述べた。
欧州委の判断は直ちに執行可能だが、欧州議会が月内に予想される採決で否決する可能性もある。
欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、欧州における新型ウイルス感染拡大がピークを過ぎたとの認識を表明。ただ感染はまだ続いており、今秋にも感染拡大の第2波が発生する恐れが指摘されている。
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