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概要:LINE親会社の韓国検索大手NAVER(ネイバー)が2020年4〜6月期の決算を発表。過去最高の売上高を記録するなど、LINEの赤字を補って余りある数字だった。
LINEの親会社、韓国NAVER(ネイバー)が絶好調の第2四半期決算を発表した。
Screenshot of NAVER website
LINEの親会社、韓国の検索大手NAVER(ネイバー)が8月4日までに、2020年第2四半期(4〜6月期)の決算を発表した。
コロナ危機のもと、世界的トレンドの例に漏れることなく、ネット通販やスマホコンテンツ、クラウドサービスといった「在宅勤務」「外出自粛」を支えるビジネス分野が軒並み成長を遂げた。
カンファレンスコールでの同社の説明によると、ECサイト「Naver Smart Store(ネイバースマートストア)」への(小規模)出店事業者は4〜6月に月平均3万3千店と劇的な増加を記録。総計35万店にまでふくれ上がったという。
日本子会社LINEの第2四半期決算(7月30日発表)は最終赤字で、まだまだ投資フェーズが続きそうな内容だったが、親会社NAVERの決算はその赤字を補って余りある結果といえるだろう。
以下にその要点をまとめた。
売上高は過去最高の1兆9025億韓国ウォン(約1712億円、前年同期比16.7%増)。営業利益は2306億ウォン(約208億円、同79.7%増)、純利益は907億ウォン(約82億円、同226.7%増)。
赤枠は上から、売上高、NAVER事業以外の売上高、営業利益、純利益。
出典:NAVER 2Q20 Earnings Result 2020.07.30
AdvertisementLINE含む「その他事業」の売上高は6908億ウォン(約622億円)、営業赤字が1083億ウォン(約97億円)。LINEの同期決算は売上高584億円、営業赤字は96億円なので、ほとんどがLINEの数字。
子会社LINEの2020年4〜6月期決算。
出典:LINE 2020年12月期 第2四半期 決算補足資料
NAVERの営業利益の伸びは、子会社LINEの還元キャンペーンなどマーケティング費用が抑制されたことも影響している。
2020年4〜6月期のマーケティング費用は前年同期のほぼ半減。
出典:LINE 2020年12月期 第2四半期 決算補足資料
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韓国の決済サービス「NAVER Pay(ネイバーペイ)」が躍進をみせ、取扱高が前年比56%増加。月間アクティブユーザー数は1300万人を超えた。コロナ禍を背景にクラウドサービスも伸びた。
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Naver Payやクラウドサービスの売上高推移。
出典:NAVER 2Q20 Earnings Result 2020.07.30
ディスプレイ広告は前年同期比4.9%増と、マイナスを回避した。ちなみに、日本でもLINE NEWSなどでインプレッションが増加し、前年同期比4割以上の伸びを示している。
世界的に苦境の広告事業もマイナスは回避。
出典:NAVER 2Q20 Earnings Result 2020.07.30
LINEの2020年4〜6月期の広告事業決算。赤枠がディスプレイ広告の数字。親会社NAVER同様、前年同期比プラスに。
出典:LINE 2020年12月期 第2四半期 決算補足資料
日本のLINEマンガに相当する「Webtoon(ウェブトゥーン)」が急成長。月間アクティブユーザーが6400万突破、取扱高は前年同期比58%増。フランスなどで海外ユーザーも増加中。
デジタルコミック「Webtoon(ウェブトゥーン)」や音楽配信などコンテンツ事業の売上高推移。
出典:NAVER 2Q20 Earnings Result 2020.07.30
サーバの増強やクラウドサービスの採用強化など、インフラ投資が36.8%増と積極姿勢。日本のLINE Payの大盤振る舞いは落ち着いたが、韓国Naver Payは逆にポイント還元を拡大している。
インフラなどで旺盛な投資が続くNAVER。
出典:NAVER 2Q20 Earnings Result 2020.07.30
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