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概要:2016年、ミレニアル世代の富は、世界同時不況がなかった場合の到達すべき水準を34%下回っていたが、2019年では11%の不足だった。
80年代に生まれたミレニアル世代が、ようやく経済的に豊かになってきた。
Noam Galai/Getty Images
セントルイス連邦準備銀行によると、1980年代に生まれたミレニアル世代の豊かさレベルは、2019年時点に到達すべきレベルから11%下回っていた。
だが、彼らは躍進している。というのも2016年時点では到達すべき豊かさレベルから34%も下回っていたからだ。
豊かさが上向いたことに、パンデミックが関連しているのかはまだ明らかではない。
ミレニアル世代(おおよそ1981年から1995年に生まれた世代)のうち、1980年代に生まれた人々がようやく豊かになってきた。
家計の財務状態「Survey of Consumer Finances(SCF)」のデータを分析したセントルイス連邦準備銀行の新たなレポートによると、過去3年間で彼らは富を築く上で深刻な状況に陥った。2019年時点で、1980年代生まれの人々の豊かさレベルの中央値は、上の世代が同年齢だったときよりも11%低い。
これは、ミレニアル世代が未だに金融危機の影響に苦しめられていることを示しているが、2018年の調査では、2016年の状況からは大きく改善されていることが分かる。2016年時点では、彼らの豊かさは到達すべきレベルを34%も下回っており、セントルイス連銀は彼らが富の蓄積において「失われた世代」になる危険性があると懸念していた。
「2016年の彼らの豊かさは到達すべきレベルに対して大きく劣っているだけではない。平均的な1980年代生まれの家族は2010年から2016年にかけて、上の世代の持つの資産の価値が急上昇したことで、相対的に見るとさらに大きく劣るとなった」と2018年版のレポートには記されている。
その後、ミレニアル世代は大きく前進し、2021年の追跡レポートでは別の見解が示された。「ミレニアル世代は、かつて考えられていたほど『失われた』存在ではないかもしれないということがわかった」と、レポートの著者であるアナ・ヘルナンデス・ケント(Ana Hernández Kent)とローウェル・リケッツ(Lowell Ricketts)は記した。
ミレニアル世代は「失われた」世代ではない
1980年代生まれの人々は、経済環境やグレート・リセッションの余波により、当初は富を築くことが困難だった。彼らが大学を卒業した頃、雇用市場は将来の見通しが立たないほど悲惨な状況で、賃金も低迷していていた上、生活費の上昇や多額の学生ローンが彼らにのしかかった。
だが、2018年のセントルイス連銀のレポートは、彼らの教育レベルが高く、収入を得て貯蓄するための期間も長いことから、収入と豊かさのレベルは急上昇し、最終的には到達すべき豊かさを達成できる可能性があると予測していた。
今回の追跡調査では、ミレニアル世代が経済的にかなり追いついてきた状況が示されている。ただし、最年長の世代が40歳を超えた今、到達すべき豊かさレベルに足りない11%の差を埋め、「富のライフサイクル」に沿って資産を蓄積するための時間は限られている。さらに、2019年のデータによると、彼らは他のどの年齢層よりも多くの負債を抱えており、それが豊かになることを妨げる可能性がある。
とはいえ、1980年代生まれのミレニアル世代の前進は、それよりも若いミレニアル世代の明るい未来を示している。レポートによると、1990年代生まれのミレニアル世代における豊かさは、2019年時点に到達すべきレベルから50%も下回っているが、彼らは平均年齢が25歳とまだ若く、高学歴でもあることから、「富のライフサイクル」は急上昇し、到達すべき豊かさレベルも達成できると予想されている。
また、今ではミレニアル世代の住宅所有率も、上の世代が同じ年齢だった頃と同じレベルになっており、ギャップを埋め合わせるための投資になると見られている。
パンデミックの影響を判断するには時期尚早
ただし、パンデミック期間の完全なデータが入手できていないため、レポートでは新型コロナウイルスによる不況の影響は考慮されていない。パンデミックによりミレニアル世代の「富裕層」と「貧困層」の差が拡大しており、パンデミックがミレニアル世代の前進を損なっているのか、あるいは加速させているのかを判断するのは時期尚早だ。
幸いにも2020年に仕事を続けることができたミレニアル世代は、可処分所得を蓄え、負債を返済し、株価の回復から利益を得ることができた。また、金利が歴史的な低水準になったことで、彼らは都市部から郊外に移り住み、初めて家を持つこともできた。
その一方で、苦境に立たされるミレニアル世代もいる。特に、パンデミック以前から収入が低かった人や子どものいる人だ。パンデミック以後は学校の閉鎖に伴い、子どもの世話をするために仕事を辞めた母親や、失業や給与カットに直面したミレニアル世代もいる。
ノースウェスタン大学の社会学准教授で人口統計学者のクリスティーン・パーチェスキ(Christine Percheski)は以前、「多くの人が、失業したことで貯蓄を使い果たしているのではないか」とInsiderに語っていた。
経済格差の拡大は、40歳以前に2度の不況に直面したミレニアル世代の不均衡な回復を助長することになるかもしれない。
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[原文:No longer a 'lost' generation: Millennials born in the 1980s are finally getting richer]
(翻訳:仲田文子、編集:Toshihiko Inoue)
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