「大規模な暗号通貨バンクラン」により、TITANトークンはゼロに

アイアン‧ファイナンス（Iron Finance）社は、プロジェクトが「バンクラン」に見舞われたため、トークンが数時間のうちにその価値をすべて失ってしまいました。

「コミュニティの皆様、すべてのプールから流動性を引き出してください。我々は、このバンクランについて理解が深まり次第、事後報告を行う予定です」、「USDC担保は通常通りご利用いただけます」と付け加え、アイアン‧ファイナンス‧チームが公式Twitterアカウント説明していました。

翌日アイアン‧ファイナンス‧チームが事後報告を行い、「世界初の大規模な暗号通貨銀行取引を経験しました」とブログに書かれています。

「2021年6月16日午前10時（UTC）頃、一部のクジラがIRON/USDCから流動性を排除し始め、IRONを換金する代わりにTITANをIRONに、IRONをUSDCに直接、流動性プールに売却したことで、IRONの価格がオフペグになったことに気付きました。TITANは2時間で65ドルから30ドルに下落しましたが、その後1時間で52ドルに回復し、IRONは完全にペッグを回復しました」と報告書は付け加えています。「しかし、少数の大口ホルダーが再び売り始め、多くのユーザーがパニックに陥り、負のフィードバック‧ループ を引き起こした」と述べました。

TITANは部分的に担保を付けた安定コインですが、フラクショナル‧リザーブ‧バンキングに似て、パニックに陥り、短期間でお金を引き出そうと銀行に駆け寄ると、銀行システムは崩壊するこつになっていました。

アイアン‧ファイナンス社の投資者であるフレッド‧シェベスタ（Fred Schebesta）氏は、「詐欺でも攻撃でもなかった」、「起こったことは、トークンエコノミー上で最悪の事態である。」と締めくくられています。

分散型金融（Defi）はエキサイティングの世界ですが、スマートコントラクトの悪用、フラッシュローン、銀行の暴走などに起因する大きなリスクも伴っています。