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概要:ニューヨーク市の証券業界は全体として今年上期にまたも大きな利益を確保した。新型コロナウイルス禍への対策を追い風とした市場活況の恩恵を受けた。これにより、ウォール街のボーナスは増加する見通しだ。
ニューヨーク市の証券業界は全体として今年上期にまたも大きな利益を確保した。新型コロナウイルス禍への対策を追い風とした市場活況の恩恵を受けた。これにより、ウォール街のボーナスは増加する見通しだ。
同業界の税引き前利益は前年同期比で約13%増の310億ドル(約3兆5300億円)。トレーディングや引き受け、助言の業務が好調だったことに支えられた。ニューヨーク州のディナポリ会計監査官が21日のリポートで明らかにした。業界全体の利益は上期として過去2番目の大きさとなったものの、金利上昇や金融緩和策の引き揚げに伴い、利益はこの先縮小するとディナポリ氏は警告した。
「コロナ禍でのウォール街の成功は、厳しい局面におけるニューヨーク市の経済や財政に恩恵をもたらしてきた」と同氏は説明。「ウォール街の記録的活況がやがて減速する状況に備える中、ニューヨークのメーンストリート(一般社会)や他の極めて重要な業界の回復も確保する必要がある」と続けた。
ウォール街の金融機関は先週、7-9月(第3四半期)決算を発表。モルガン・スタンレーの投資銀行部門の収入が過去最高となったほか、業界全般で株式トレーディング収入が増えた。ゴールドマン・サックス・グループは2021年収入が1-9月で既に467億ドルに達し、通期で過去最高となる。
ディナポリ氏によれば、2021年のバンカーのボーナスは前年比6.5%増と、3年連続で増える見込み。ボーナスを含む平均報酬は昨年に43万8450ドルに達し、ニューヨーク市の業界別で最高となった。銀行は優秀な人材採用や既存の従業員保持に向け、給与を引き上げている。
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