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概要:ベトナム市場の代表的な株価VN指数が7月の過去最高値を上抜け、さらに上値を伸ばしています。 ただ、新型コロナウイルスの感染第4波はなかなか思いどおり抑制できておらず、上昇が続かない値動きから投資家心理
ベトナム市場の代表的な株価VN指数が7月の過去最高値を上抜け、さらに上値を伸ばしています。
ただ、新型コロナウイルスの感染第4波はなかなか思いどおり抑制できておらず、上昇が続かない値動きから投資家心理は強弱入り交じっているようにも見えます。
VN指数は10月下旬に心理的節目の1400ptを上抜けるとさらに値を切り上げ、7月に付けた過去最高値1420pt付近に浮上。
その後も緩やかな上昇基調を維持しながら1470pt台に乗せ、心理的節目の1500ptが視野に入ってきました。
ベトナム市場の活況を反映し、売買代金は過去最大規模に。
製造業や小売、エネルギー株が買いを集め、相場をけん引する格好です。
一方、ベトナムの今年7-9月期の国内総生産(GDP)成長率は前年比-6.2%と、2000年の集計開始以来、四半期ベースで最大の下げを記録。
国内有力企業のビングループは同期の連結決算で5年ぶりの赤字に転落しています。
それを受け、世界銀行はベトナムの2021年のGDP成長率について+3.8%に下方修正しました。
1年前まで新型コロナ抑止の「優等生」だったベトナムにとって、信じられない状況です。
今年4月以降に急速に拡大した新型コロナ感染第4波では、新規感染者や死者が激増しました。
厳しい移動規制で一部の工場は閉鎖され、製造業中心の同国経済に打撃となりました。
VN指数もそれを反映して夏場は低迷が続いたものの、それがやや過熱した株式市場にとっては適度な調整となり、その後の新規の買いにつながったのかもしれません。
株価が秋口から持ち直したのは、そうした制限の解除が背景にあります。
相場をけん引する銘柄にも変化がみられます。
7月までの株高では銀行や不動産が中核でしたが、足元は小売の買いが目立ちます。
このうち最大手のマサン・グループは巣ごもり需要を背景に食品などのネット販売が増加し、指数の上昇に寄与。
また、原油相場の強含みを手がかりにペトロベトナムガスなどエネルギー関連が広く買われ、指数を押し上げる場面が目立っています。
ベトナム株は予想PER(株価収益率)から割高とは言えず、上昇余地が指摘されています。
来年に向けコロナ禍からの経済正常化のプロセスで、一段の株高も見込まれます。
とはいえ、VN指数は小幅な上昇が続いたかと思えば、その後に比較的大きく下げる「プチ」パニックのような値動きが時折見られます。
相場は確かに持ち直しているものの、投資家心理はまちまちで安定感があるとは言い切れないように思えます。
新型コロナ感染第4波で、1日当たりの感染者数は直近では1万人を超え、国内の感染者数は累計ですでに100万人を突破しました。
ベトナム経済は長期的には持続的な成長が見込まれるものの、なお新型コロナとの戦いが株安リスクとして強く意識されそうです。
(吉池 威)
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