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概要:東京株式市場で日経平均は大幅に反落した。南アフリカで検出された新型コロナウイルスの新たな変異株が投資家に警戒されてリスク回避姿勢が強まり、主力銘柄を中心に売りが加速した。日経平均は2万9000円、TOPIXは2000ポイントの心理的な節目を割り込んだ。
[東京 26日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は大幅に反落した。南アフリカで検出された新型コロナウイルスの新たな変異株が投資家に警戒されてリスク回避姿勢が強まり、主力銘柄を中心に売りが加速した。日経平均は2万9000円、TOPIXは2000ポイントの心理的な節目を割り込んだ。
11月26日、東京株式市場で日経平均は大幅に反落した。南アフリカで検出された新型コロナウイルスの新たな変異株が投資家に警戒されてリスク回避姿勢が強まり、主力銘柄を中心に売りが加速した。写真は東京証券取引所で昨年10月撮影(2021年 ロイター/Kim Kyung Hoon)
南アフリカの専門家らは25日、少数ながら新型コロナウイルスの新たな変異株を検 出したと発表した。「B.1.1.529」と呼ばれる変異株で、体の免疫反応を回避したり、感染力を高めたりする可能性があるという。
東京市場ではこれが嫌気され、短期筋のロスカットが活発化。時間外取引で米株先物が軟化し、急速に投資家マインドが悪化した。
前日の米市場が感謝祭で休場だった上、それまで特段の材料がなかったことから、穏やかな相場を想定していた市場関係者にとって「不意打ちとなった」(国内証券)格好で、市場では「積極的に売買する人がいないところで、一方向な動きになった」(りそなアセットマネジメントの戸田浩司ファンドマネージャー)との受け止めが聞かれた。
売りは午後も継続し、日経平均は前営業日比893円67銭安の2万8605円61銭まで、TOPIXは同48.97ポイント安の1976.72ポイントまで、それぞれ一時下落した。ただ、その後は大引けにかけて下げ渋った。
市場では、きょうの欧米市場での反応が、週明けの日本株動向に影響しそうだとして、関心が寄せられていた。日経平均の下落率に比べて「(下げが)大きくなれば身構えなければいけないが、小さければ押し目買いの反応になるのではないか」(りそなAMの戸田氏)との見方が出ていた。
個別では、トヨタ自動車やソニーグループなどの主力株は総じて軟調。ソフトバンクグループも大幅に下げた。半面、大規模な自社株買いの実施を発表した住友大阪セメントは逆行高となった。
TOPIXは2.01%安で取引を終了。東証1部の売買代金は2兆9993億4000万円だった。東証33業種は全てがマイナスとなり、下落率が大きかったのは空運業、不動産業、陸運業などだった。
東証1部の騰落数は、値上がり152銘柄に対し、値下がりは1992銘柄で全体の91%となった。変わらずは39銘柄だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 28751.62 -747.66 29324.47 28,605.61─29,332.99
TOPIX 1984.98 -40.71 2015.55 1,976.72─2,015.77
東証出来高(万株) 130290.00 東証売買代金(億円) 29993.40
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