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概要:[タンパ(米フロリダ州)15日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)当局者は15日、7月26─27日の連邦公開市場委員会(FOMC)で75ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切る可能性を示唆した。ただ、最近の高インフレが年内の予想以上の利上げを正当化する可能性もある。
[タンパ(米フロリダ州)15日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)当局者は15日、7月26─27日の連邦公開市場委員会(FOMC)で75ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切る可能性を示唆した。ただ、最近の高インフレが年内の予想以上の利上げを正当化する可能性もある。
米連邦準備理事会(FRB)当局者は15日、7月26─27日の連邦公開市場委員会(FOMC)で75ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切る可能性を示唆した。
米労働省が13日に発表した6月の消費者物価指数(CPI、季節調整済み)は前年同月比で9.1%上昇と5月の8.6%上昇から加速し、1981年11月以来40年超ぶりの大幅な伸びとなった。
これを受け、FRBが次回のFOMCでより大幅な100bpの利上げを決定する可能性が高まった
ただ、15日のFRB当局者の発言に加え、消費者のインフレ見通し改善を示唆する経済指標などを受け、100bp利上げの緊急性は幾分低下した。
セントルイス地区連銀のブラード総裁は15日、ロンドンで開催された欧州経済・金融センター(EEFC)主催のイベントで、連邦準備理事会(FRB)は年末までに政策金利を3.75─4.00%の範囲に設定すべきだと指摘。FRBは年後半にやや積極的な方針を示さざるを得ないとした。
一方で「現時点で100bpの利上げを実施し、別の3回の会合でこれよりも小幅な利上げを行うことと、現時点で75bpの利上げを行い、別の3回でこれをやや超える幅での利上げを実施することの間に大きな違いはないと考えている」とし、次回のFOMCで100bpの極めて大幅な利上げを決定する必要性を強く感じていないと述べた。
また、アトランタ地区連銀のボスティック総裁はタンパベイ・ビジネス・ジャーナルのフォーラムで「あまりにも劇的な動きで、うまくいっている多くのことが損なわれる恐れがある」と警告した。
フェデラル・ファンド(FF)金利先物市場では、ブラード・ボスティック両氏の発言を受け、次回のFOMCで75bpの利上げが決定される確率が高まった。6月CPI発表後は100bpの利上げが決定されるとの見方に傾いていた。
<基本シナリオ>
ブラード・ボスティック両氏は、インフレ抑制のために必要なだけ金利を引き上げるというFRBの強いコミットメントを改めて表明。ボスティック氏は「経済が2%の(物価)目標と一致するような動きを見せれば、(利上げを)止めるだろうが、そうでなければ止めない」と強調した。
15日に発表された経済指標は、米経済の重要な部分がなお耐性を維持していることを示唆した。
米商務省が発表した6月の小売売上高(季節調整済み)は前月から1.0%増加。また、ニューヨーク連銀が発表した7月のニューヨーク州製造業業況指数はプラス11.1と、前月のマイナス1.2から改善した。
また、米ミシガン大学が発表した7月の消費者のインフレ期待が低下。5年先のインフレ期待が1年ぶりの低水準、1年先のインフレ期待は2月以来の低水準となった。
ISIエバーコアのクリシュナ・グハ副会長は、インフレ期待を抑制するためにより積極的な行動が必要かもしれないと懸念するFRB当局者にとって、インフレ期待の低下は「思いがけない幸運」になったと述べた。
6月のFOMCでは50bpの利上げ予想に対し、75bpの利上げが決定されたが、これは消費者のインフレ期待が高まったことが一因だった。
サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁は、ニューシーの番組「モーニング・ラッシュ」で、FRBは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で打撃を受けた経済を支援するために異例の緩和策を講じてきたが、現在はインフレ率を低下させるために緩和策を縮小しつつあると指摘。「過度な利上げを行う可能性について懸念していない」とし、3%近辺が想定されるとの考えを示した。
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