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概要:[パリ 19日 ロイター] - フランス財務省は19日、総額97億ユーロ(98億5000万ドル)でフランス電力(EDF)を完全国有化すると発表した。 欧州がエネルギー危機に見舞われる中、経営の裁量度
[パリ 19日 ロイター] - フランス財務省は19日、総額97億ユーロ(98億5000万ドル)でフランス電力(EDF)を完全国有化すると発表した。
欧州がエネルギー危機に見舞われる中、経営の裁量度を高める。
1株当たりの買い付け額は12ユーロ。政府が完全国有化の方針を発表する前日の7月5日の終値に53%のプレミアムを乗せた。
1週間売買が停止されていたEDF株は19日取引が再開された。0714GMT(日本時間午後4時14分)現在15%高の11.70ドルとなっている。
政府はすでにEDF株の84%を保有。同社は原発の稼働停止、原発新設の遅れ・予算オーバー、政府が設定した電力価格上限などで厳しい経営を迫られている。
欧州のエネルギー企業は調達コストの上昇により経営が圧迫されており、ドイツは今月、ガス・電力会社ウニパーの救済に乗り出した。
仏財務省によると、株式の買い付けについて9月初旬までに株式規制当局に申請する。財務省筋は10月末までに上場廃止手続きを完了したいと述べた。欧州委員会の承認は必要ないという。
アタル予算担当相はラジオ局フランス・アンフォに「これは投資だ。原子力への大量の投資が可能になる」と述べた。
デカ・インベストメントの持続可能性・企業統治部門の責任者インゴ・シュパイヒ氏は「(EDFの)国有化は最終的に同社を救い、電力を確保する唯一の方法。苦渋の決断だが必要な措置だ」と述べた。
シティのアナリスト、ピョートル・ジエシオロフスキー氏はリポートで「今回の提案は魅力的で成功する可能性が高い」との見方を示した。
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