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概要:午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比283円92銭高の2万8830円90銭と続伸した。前週末の米国市場でインフレへの過度な警戒感が和らぎ長期金利が低下傾向となったことで、値がさのハイテク株が堅調に推移した。好決算銘柄への買いも相場を押し上げ、日経平均は1月6日以来の高水準となった。
午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比283円92銭高の2万8830円90銭と続伸した。写真は東証、2020年10月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
[東京 15日 ロイター] - 午前の東京株式市場で日経平均は、前営業日比283円92銭高の2万8830円90銭と続伸した。前週末の米国市場でインフレへの過度な警戒感が和らぎ長期金利が低下傾向となったことで、値がさのハイテク株が堅調に推移した。好決算銘柄への買いも相場を押し上げ、日経平均は1月6日以来の高水準となった。
日経平均は小高くスタートし、その後も徐々に上げ幅を拡大した。ソフトバンクグループが4%高となったほか、ファーストリテイリング、ダイキン工業など指数寄与度の大きい銘柄が買われ、日経平均は一時、前営業日比310円高の2万8857円86銭まで上昇した。セクター別では、医薬品が大きく上昇し、ゴム製品、小売業もしっかりだった。
日経平均は堅調に上値を伸ばしており、「次の節目としては年初来高値(2万9388円16銭)が意識される」(国内証券)という。
一方、ソニーフィナンシャルグループのシニアエコノミスト・渡辺浩志氏は「足元のマーケットはやや楽観的な面がある」とみている。市場が想定しているほどにインフレが沈静化しない場合や、米金融引き締めによる景気減速が起こる可能性もあるとし、「日本株の上昇がいつまで持続するかは不透明」と指摘した。
企業決算が一巡したことから、目先は「米連邦準備理事会(FRB)高官発言など、米金融政策の動向に関心が集まるのではないか」(別の国内証券)との声も聞かれた。
TOPIXは0.51%高の1983.22ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆4188億4300万円だった。東証33業種では、値上がりは医薬品やゴム製品、小売業など20業種で、値下がりは海運業や鉱業、陸運業など13業種だった。
個別では、第一三共が15%高と大幅上昇した。抗体薬物複合体(ADC)技術を巡る米シージェンとの紛争で米国仲裁協会がシージェンの主張を全面的に否定する判断を下し、手掛かりになった。
好業績を発表したパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスは大幅高、トリドールホールディングスは17%高と年初来高値を更新した。
東証プライム市場の騰落数は値上がりが819銘柄(44%)、値下がりは939銘柄(51%)、変わらずは77銘柄(4%)だった。
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