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概要:世界の金融市場は9月19日からの週に、各国中央銀行がインフレとの闘いを強めたことで大荒れとなった。投資家は、当面は市場の混乱が続くとみて慎重姿勢を強めている。
[ニューヨーク/ロンドン 25日 ロイター] - 世界の金融市場は9月19日からの週に、各国中央銀行がインフレとの闘いを強めたことで大荒れとなった。投資家は、当面は市場の混乱が続くとみて慎重姿勢を強めている。
9月25日、 世界の金融市場は9月19日からの週に、各国中央銀行がインフレとの闘いを強めたことで大荒れとなった。写真は22日、日本政府と日銀の為替介入を受け変動するドル・円のグラフの眺めるトレーダー。都内で撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
今が異例の時期であることを示すサインは、世界中にあふれている。米連邦公開市場委員会(FOMC)は3回連続で75ベーシスポイント(bp)の大幅利上げを実施し、日本当局は1998年以来初めてとなる円買い介入を実施。英国の新財務相が歴史的な減税と借り入れ拡大を発表したことで、ポンド はドルに対して37年ぶりの安値を更新した。
パインブリッジ・インベストメンツ(米国)のマルチアセット統括、マイク・ケリー氏は「いつ、どこで何が壊れるか分からない」と言う。「以前は、リセッション(景気後退)は短く浅いと考えられていた。しかし、今はわれわれがそうした考えを捨て去り、金融引き締め強化による意図しない結果に思いを巡らせるようになった」と語った。
株価はいたるところで下落し、米国ではS&P500種総合指数とナスダック指数に続き、ダウ工業株30種平均も「弱気相場」圏に迫った。高インフレと金利上昇が長引くとの見方から、投資家がポートフォリオを調整した結果、債券価格は数年ぶりの安値に下がっている。
その中で唯一堅調なのがドルで、通貨バスケットに対して20年ぶりの高値に上昇。市場の乱高下から資金を逃避させるため、投資家がドルを買ったことが一因だ。
資産価格の全面安にもかかわらず、今のところ安値を拾おうとする投資家はほとんど見当たらない。事実、多くの投資家は、世界中の金融引き締めによりグローバルなリセッション・リスクが高まったとして、相場の一段安を予想している。
ブラックロックでグローバル・アロケーション・ファンドを統括するラス・コーステリッチ氏は「われわれは慎重姿勢を維持している」とし、株式へのアロケーション比率を「ベンチマークよりずっと低く」し、債券についても慎重だと説明した。
「インフレ収束のスピードは非常に不透明だ。米連邦準備理事会(FRB)が21日に示した想定通りに金融引き締めを進めていくかどうかについても、大きな不確実性がある」と同氏は語った。
カンバーランド・アドバイザーズのデービッド・コトク会長兼最高投資責任者は、現金比率を増やして保守的なポジションを組んでいると説明。「米株式市場が十分に売り込まれるまで、買いに入るだけの魅力は感じないだろう」と述べた。
BNYメロンのシニア投資ストラテジスト、ジェーク・ジョリー氏も「株式をロング(買いポジション)にする時期は、まだ先だと思う。市場が底を打った兆しが見えてからだ。市場は、広く予想されているリセッションを徐々に織り込みつつあるが、まだ完全ではない」と分析した。
ゴールドマン・サックスのストラテジストチームは23日、年末のS&P500種指数の予想を従来の4300から3600に下方修正した。23日終値は3693.23だった。
債券利回りは世界中で急上昇している。リフィニティブのデータを見ると、米10年物国債利回りは12年強ぶりの高水準を付け、ドイツ2年物国債利回りは2008年末以来初めて2%を超えた。英5年物国債利回りは1日に50bp上昇し、1日として少なくとも1991年末以来最大の上昇幅を記録した。
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズのアクティブ・フィクストインカムのグローバル責任者、マシュー・ネスト氏は「ある時点で、心配の対象がインフレから成長へと移るだろう」とし、債券利回りは大幅上昇したので「かなり魅力的」に映り始めたと指摘した。
それでも投資家は、当面は状況がさらに悪くなると懸念している。
アリアンツ・グローバル・インベスターズ(ロンドン)のシニア債券ポートフォリオマネジャー、マイク・リデル氏は「問題はもはやリセッションに入るか否かではなく、その深度だ。そして一種の金融危機や大規模な世界的流動性ショックが起こるかもしれない、ということだ」と言う。
リデル氏は、金融政策の効果は遅れて現れるため、現在の金融引き締めによって世界経済は来年半ばまでに、さらに弱くなると予想。「市場は、今後訪れる世界経済への打撃をまだ大幅に過小評価している、というのがわれわれの見方だ」と述べた。
(Davide Barbuscia記者 Dhara Ranasinghe記者)
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