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概要:K&Oエナジーグループ<1663>(東証プライム)は、OPEC(石油輸出国機構)加盟国に非加盟のロシアなどが加わるOPECプラスの閣僚級会合で、5日に11月からの原油減産幅を日量200万バーレルと決定
K&Oエナジーグループ<1663>(東証プライム)は、OPEC(石油輸出国機構)加盟国に非加盟のロシアなどが加わるOPECプラスの閣僚級会合で、5日に11月からの原油減産幅を日量200万バーレルと決定され、1バーレル=76ドル台割れまで急落した原油先物(WTI)価格が、1バーレル=88ドル台と3週間ぶりの高値まで戻して先高観測が強いことから、今年8月に上方修正された同社の今2022年12月期業績の再上ぶれ期待を高め割安資源株買いが増勢となっている。ただ同業他社の鉱業株の上昇に比べて上げ幅は限定的であり、ウクライナの東部・南部で苦戦が続くロシアのプーチン大統領が、核兵器使用の暴挙に出るとの見方や、ミサイル発射を繰り返す北朝鮮が、近く核実験を再開すると懸念されていることから、同社独自の被爆防止の安定ヨウ素剤の原料のヨウ素の世界的メーカーに位置する材料を内包しており、地政学リスク関連人気もオンしてなお上値余地が想定される。
■世界シェア5%超のヨウ素の価格上昇が今期業績の上方修正も牽引
同社は、千葉県の南関東ガス田から国産資源の水溶性ガスを開発し製造・販売しているが、この開発ガスとともに汲み上げられる地下水(かん水)から副産物としてヨウ素を製造、世界シェアは5%超に達するヨウ素メジャーの位置にある。ヨウ素の使途は、レントゲン造影剤や液晶原料のほか、甲状腺への被爆を防ぐヨウ素安定剤の原料ともなっている。プーチン大統領の核使用威嚇外交に加え現地侵攻部隊への安定ヨウ素剤の配布が一部報道され、さらに北朝鮮の核実験再開観測からも、同社のヨウ素製品への地政学リスク関連の思惑が高まる展開が予想されている。
今2022年12月期業績も、このヨウ素の販売価格上昇やガス事業で発電用需要が拡大して販売量が増加し、円安も寄与したことから上方修正された。売り上げを期初予想より190億円、営業利益を22億円、経常利益を23億円、純利益を13億円それぞれ引き上げ、売り上げ968億円(前期比46.5%増)、営業利益62億円(同57.4%増)、経常利益68億円(同53.7%増)、純利益41億円(同44.1%増)と見込み、期初の微増益予想が大幅続伸に変わった。
■PER11倍、PBR0.5倍の割安修正をGC示現がサポート
株価は、今期業績の続伸予想にWTI価格が1バーレル=100ドル台乗せと原油価格が上昇したことが加わり年初来高値1774円へ買われ、今年夏からWTI価格が弱含んだことから1478円まで調整し、今期業績の上方修正に続くWTI価格の80ドル割れからの持ち直しが加わり年初来高値にキャッチアップし、25日移動平均線が75日移動平均線を上抜くゴールデンクロス(GC)を示現して上昇トレンド転換を示唆した。足元では、この25日線固めを続けているが、PERは11.0倍、PBRは0.57倍となお割安であり、年初来高値抜けから2020年2月高値1840円、2018年1月高値1941円が順次、上値目標として意識されよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)
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