简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:いくつかの銀行が2023年の「大胆予測」を発表した。もちろん鵜呑みにはできないが、22年が誰も予想しなかった大波乱の展開だったことを考えると、半分は本気で眺めるべきだ。
[オーランド(米フロリダ州) 6日 ロイター] - いくつかの銀行が2023年の「大胆予測」を発表した。もちろん鵜呑みにはできないが、22年が誰も予想しなかった大波乱の展開だったことを考えると、半分は本気で眺めるべきだ。
いくつかの銀行が2023年の「大胆予測」を発表した。もちろん鵜呑みにはできないが、22年が誰も予想しなかった大波乱の展開だったことを考えると、半分は本気で眺めるべきだ。ニューヨークのマンハッタンで2020年10月撮影(2022年 ロイター/Mike Segar)
結局のところ昨年の今頃、「欧米で2桁のインフレ」「米国が40年ぶりの金融引き締め」「日本の円買い介入」「過去最大級の国債暴落」といった項目は市場のコンセンサスではなかったと言って間違いない。
しかし欧州の戦争で全てが変わった。世界のマクロ経済、政策、政治の組み合わせは、かつてないほど不透明で、「平均回帰性」や「歴史上の先例」に基づく標準的な経済・市場モデルが今ほど役立たないケースは珍しい。
このような状況にあって、サクソバンクとスタンダード・チャータードが来年の大胆予測を公表した。サクソバンクのアナリストはこの予想について、「実際に起こる可能性は低いものの、もし実現すれば金融市場だけでなく政治や大衆文化にも衝撃を与える」と説明している。
驚くべきことに、実現してもおかしくないと思える予想も多い。例えば「オフショア人民元が対ドルで6.40元に、ユーロが1.25ドルにそれぞれ上昇」「ナスダック市場がさらに50%下落」「バイデン米大統領の弾劾」「欧州共同軍の創設」「インフレ抑制のための広範な物価統制」などがそうだ。
過去1年間の政治、経済、金融市場の混乱を考えると、今後1年間にこうしたシナリオが実現する可能性を完全に排除することはできない。
しかもサクソバンクとスタンダード・チャータードが過去に発表した大胆予測のいくつかは実際に当たっている。もちろんその割合は少ないが、トレーダーやアナリストのキャリアを左右するような低確率・高リターンの賭けであるのは間違いない。
<突飛ではない予想>
スタンダード・チャータードの人民元とユーロの予想をのぞいてみよう。
人民元が1ドル=6.40元となるには足元の水準から約9%上昇する必要がある。しかし昨年は9%下げており、それほど奇異な予想ではない。しかも人民元はわずか8カ月前に6.40ドルで取引されていた。
富豪のヘッジファンドマネージャー、ビル・アックマン氏は39年間続く香港ドルの米ドルとのペッグ制がまもなく崩壊すると公言しているが、この予想に比べて実現性が低いとはとても言えない。
同様にユーロが1.25ドルを付けるにはさらに20%上昇する必要があるが、9月に20年ぶりの安値をつけ、その後すでに10%持ち直しており、それほど突飛な予想ではないだろう。
こうした相場回復を支える経済、金融、政治面の状況が整うのは難しいかもしれないが、ウクライナに戦争勃発と同じような唐突さで平和が訪れるとするなら、この予想が外れる方に賭けることはないだろう。ドイツ銀行が出した来年の経済見通しの基本シナリオでは、ユーロ圏の成長率が米国を上回るとさえ予想されている。
たとえ戦争と地政学的緊張が続いていても、サクソバンクが予想するように「欧州連合軍」が創設されれば、ユーロは1.25ドルまで上昇する可能性がある。新しい軍隊の資金は、加盟国が国内総生産(GDP)比に応じて引き受ける総額10兆ユーロの債券発行で賄われ、投資を大幅に後押しし、欧州連合(EU)ソブリン債市場の統合を大幅に深化させるというシナリオだ。
金についてはスタンダード・チャータードが30%の上昇を予想し、サクソバンクは70%上昇して1オンス=3000ドルを超えると予想している。前回それほど上昇したのは1979年にさかのぼる。ただ今年は1970年代後半から80年代前半との類似点が多かったので、この予想も実現するかもしれない。
サクソバンクは2015年に英国のEU離脱を、17年にはビットコインの価値が3倍になるのを予想したほか、スタンダード・チャータードは昨年、農産物が100%上昇して食品インフレを引き起こすと予言し、いずれも的中している。
結局のところ壁にたくさんの泥を投げれば、そのうちのいくらかはくっついて残るものだ。以下の2023年大胆予想のうちどれが当たるだろうか。
<サクソバンク>
・富豪連合がエネルギー向けに1兆ドル規模の「マンハッタン計画」を創設
・マクロン仏大統領辞任
・中銀がインフレ抑制に失敗し、金が3000ドルに急騰
・EU軍の創設
・2030年までにすべての食肉生産を禁止することに合意した国が出現
・英国がEU再加盟の国民投票
・インフレ抑制のための価格統制の広範な導入
・中国、インド、石油輸出国機構(OPEC)プラス加盟国がIMFを脱退、新たな準備資産での取引に合意
・日本が金融システムを「整理」するため、ドル/円を1ドル=200円に固定
・租税回避地の禁止でプライベートエクイティ壊滅
<スタンダード・チャータード>
・ブレント原油が1バレル=40ドル割れ
・政治的安定と景気回復でユーロが1.25ドルまで上昇
・米連邦準備理事会(FRB)が年内に200ベーシスポイント(bp)利下げ
・ナスダックがさらに50%下落して6000に
・ドル/人民元相場が6.40元まで下落
・ 食料品価格が暴落しデフレ懸念強まる
・ 暗号資産と関連企業が次々と崩壊して金が30%上昇
・米共和党がバイデン大統領を弾劾
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。