简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:来年は多くの国で企業利益の伸びが鈍化する見通しだ。インフレと金利の上昇による負担は一段と重くなり、企業は起こり得る世界的リセッション(景気後退)に身構えている。
[ニューヨーク/ロンドン 20日 ロイター] - 来年は多くの国で企業利益の伸びが鈍化する見通しだ。インフレと金利の上昇による負担は一段と重くなり、企業は起こり得る世界的リセッション(景気後退)に身構えている。
来年は多くの国で企業利益の伸びが鈍化する見通しだ。インフレと金利の上昇による負担は一段と重くなり、企業は起こり得る世界的リセッション(景気後退)に身構えている。
米企業は来年の増益率が新型コロナウイルスの世界的流行が始まった2020年以降で最低となる見込み。有力な株式ストラテジストの一部には伸びがゼロか、マイナスとの予想もある
この数カ月で予想は下振れた。リフィニティブIBESの16日時点のデータによると、S&P総合500種構成企業の今年第4・四半期の利益は前年比1.1%減少し、四半期ベースで20年第3・四半期以来初の減益となりそうだ。
リフィニティブのデータによると、アナリストが予想するS&P500企業の来年の増益率は4.7%で、今年の推定5.7%から鈍る見込み。
クレディ・スイス・セキュリティーズ(ニューヨーク)の首席米株ストラテジスト、ジョナサン・ゴルブ氏は最近、利益見通しを引き下げ、S&P500企業は来年の利益が前年比で低下すると見込んだ。「全てはインフレ次第だ」と指摘。「企業の価格決定力はインフレで決まり、賃金コストもそうだ」と述べた。
米連邦準備理事会(FRB)は14日、インフレと闘うために予想通り50ベーシスポイント(bp)の利上げを決め、パウエル議長は米経済が景気後退に向かっても来年追加利上げを続ける構えを見せた。
S&P500種指数は今年約20%下落。リフィニティブのデータによると、S&P500企業の1年後業績予想に基づく株価収益率(PER)は昨年12月末時点の22倍から17倍程度に低下したが、それでもなお長期平均の約16倍を上回っている。
グローバルト・インベストメンツのシニア・ポートフォリオ・マネジャー、キース・ブキャナン氏は株式のバリュエーションについて、多くはFRBが「ソフトランディング(軟着陸)」を成し遂げることができるかどうかにかかっていると述べた。
S&P500企業の来年の利益見通しをセクター別にみると、最も高い伸びが予想されているのは一般消費財の30.3%。落ち込みが最も大きいと見込まれるのはエネルギー。
ことし金利上昇で特に大きな打撃を受けたハイテクセクターは伸びが4.3%にとどまる見込み。ただクレディ・スイスのゴルブ氏など複数がこの予想は楽観的過ぎるかもしれないと危惧を示した。
モルガン・スタンレーの首席米株ストラテジスト、マイケル・ウィルソン氏は19日のノートで、「市場が大規模な業績悪化を予測する力は必ずしも高くない」とくぎを刺した。
<欧州企業は利益急減か>
欧州企業は新型コロナの流行が下火に向かってからというもの、この数年にわたり企業利益が高い伸びを示してきたが、来年は伸びが急速に鈍ると予想されている。
STOXX600株価指数の構成企業の多くは、値上げによりコスト上昇を顧客に転嫁できている。しかし世界的な景気後退が起きれば消費者への圧力が高まる上、利上げで事業環境が厳しくなるだろう。
バークレイズの欧州株戦略ヘッド、エマニュエル・コー氏は、企業利益が株式市場にとって逆風になると予想した。
コー氏は「利益は2年半にわたり非常に力強く回復しており、その高い伸びとの比較によるベース効果で、2023年に向けて状況はかなり厳しくなるはずだ」と予想する。同社の分析によると「全世界のGDP(国内総生産)成長率が潜在成長率を下回ると、利益と利幅は両方とも縮小するのが一般的だ」という。
リフィニティブIBESの16日時点のデータによると、STOXX600企業の来年第1・四半期の増益率は8%程度と予想されている。しかし第2・四半期には4%の減益となり、四半期として20年第4・四半期以来のマイナスに落ち込む見込み。
ジェフリーズのストラテジストチームは、エネルギー価格がいくらか安定すれば欧州企業の利益に大きな効果が波及し、家計の実質所得のひっ迫が緩和すると指摘。「ペントアップ(先送り)需要はまだ残っており、利益はかなり大きな予想外の上振れが期待できる」とした。
日本についてストラテジストは、金利低下もしくは経済成長率の上昇で企業利益の見通しが上向くと見込んでいる。最近のロイターの調査によると、日経平均株価は来年、2021年9月以来初めて3万円の大台を回復すると予想されている。
時価総額10億ドル以上の全世界企業5756社を対象としたロイターの分析では、来年の企業利益の伸びは約4.0%となり、今年の4.9%から鈍化する見込み。
資産運用世界最大手のブラックロックは2023年の世界見通しで、業績予想はまだ景気後退を織り込んでいないと指摘した。
(Caroline Valetkevitch記者、Joice Alves記者)
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。