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概要:新興国市場での企業の起債計画が細りつつある。主要な中央銀行が利上げを続けているほか、新興国の大手企業を巡るトラブルもあり、投資家は慎重姿勢を強めている。
新興国市場での企業の起債計画が細りつつある。主要な中央銀行が利上げを続けているほか、新興国の大手企業を巡るトラブルもあり、投資家は慎重姿勢を強めている。
途上国の企業による今年これまでのグローバル債発行はわずか600億ドル(約8兆900億円)と、昨年の同じ時期に比べ130億ドル(約18%)少ないことをブルームバーグの集計データが示している。米連邦準備制度が前回の利上げサイクルを開始した直後の2016年以来となる低水準の年初スタートだ。
インフレ退治に力を注ぐ米連邦準備制度は一段と引き締め姿勢を強めているようだ。インドの新興財閥アダニ・グループの不正疑惑とブラジルの小売り大手アメリカナスの経営破綻もあり、ウォール街の新興国市場に対する期待は後退。昨年に続き、新興国では今年も資本市場へのアクセスが制限される可能性があり、借入金に大きく依存している企業が問題を抱えるリスクがあるとアナリストらは警告している。
ティー・ロウ・プライスで新興国市場社債を専門に扱うポートフォリオマネジャー、シビィ・トーマス氏は「大半の発行体に市場が開かれていない」と指摘。「起債したい企業はコストが高過ぎるため発行できず、格付けが高く起債可能な企業は様子見する余裕があるため発行したくないという分岐が見られる」と述べた。
Corporate Debt Sales Slow From Emerging Markets
Emerging-market companies sell smallest sum to start any year since 2016
Source: Bloomberg
Note: Data for USD, EUR and JPY debt sold by EM firms from Jan. 1 to March 10.
新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まり、経済下支えのため金融当局が金融緩和に動いたことから、新興国企業と米国の高利回り債発行体による起債が急増。だが、この流れは反転。米連邦準備制度をはじめとする主要中銀が昨年、根強い物価上昇圧力との闘いに乗り出したためだ。
JPモルガン・チェースの中南米債券資本市場責任者リサンドロ・ミグエンス氏によると、現金が必要な企業は国内債券市場や私募債、多国間資金調達に頼らざるを得ないかもしれないと分析。「金融市場は米政策金利の不透明感から非常に不安定で、新興国の社債も例外ではない」とし、「資金調達戦略をこの現実に適応させ、それに応じて行動する準備をしなければならない」と説明した。
米国株は年初の上昇から下落に転じ、ウォール街はすでに途上国市場資産に対してより慎重なアプローチを取り始めている。先進国市場全般でも、シリコンバレー銀行が米国の金融機関としてここ10年余りで最大の破綻となったことで地合いが悪化している。
ブルームバーグがまとめたデータによれば、新興国市場のドル建て債は2月に2.2%値下がりし、年初来のリターンはプラス0.6%に過ぎない。米ハイイールド債の指数は今年2.2%上昇している。
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