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概要:デジタル資産市場は多くの有名企業の破綻を伴う激動の1年となりつつある。現時点で銀行業界ではSVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行(SVB)、シルバーゲート・キャピタル、シグネチャー・バンクの3つの案件が新たなストレスをもたらしている。
2023年3月13日 14:35 JST
シルバーゲートのSEN廃止、USDCのペッグ逸脱が業界に暗雲
ビットコイン対ドルなどの流動性、一部の米交換業者で35-45%低下
デジタル資産市場は多くの有名企業の破綻を伴う激動の1年となりつつある。現時点で銀行業界ではSVBファイナンシャル・グループ傘下のシリコンバレー銀行(SVB)、シルバーゲート・キャピタル、シグネチャー・バンクの3つの案件が新たなストレスをもたらしている。
SVB破綻は、安全とされ広く普及するステーブルコインにとって重要な市場に波及した。ステーブルコイン発行大手サークル・インターネット・ファイナンシャルは、発行したUSDコイン(USDC)の裏付けとなる準備金のうち33億ドル(約4400億円)がSVBになお存在すると明らかにした。このニュースを受け、USDCは米ドルとの1対1のペッグ(連動)を維持できず、市場全体に衝撃が走った。
USDC、ドル・ペッグを維持できず-SVBに33億ドルの準備金
12日にはシグネチャー・バンクがニューヨーク州金融当局により事業停止となった。8日時点で暗号資産関連の預金は165億ドル。同行の預金者全員が払い戻しを受けられると米財務省などが共同声明を出した。
米シグネチャー・バンクの事業停止、仮想通貨業界に新たな打撃に
こうした状況にあって、暗号資産との関係が深いシルバーゲートの銀行業務清算とその電子決済プラットフォーム「シルバーゲート・エクスチェンジ・ネットワーク(SEN)」の閉鎖が仮想通貨市場に最も重くのしかかっている。
暗号資産が発展し始めた数年間、仮想通貨取引を望む相対のトレーディングデスクやヘッジファンドなどは、デジタル資産と銀行の間で資金を動かすだけでコストや時間がかかる不便な手続きを取らざるを得なかった。この2つのインフラがつながっていなかったためだ。
投資家が銀行口座から交換業者に資金を送ろうとすれば、従来の銀行ルートで数日かかる可能性があり、市場の動きに乗り遅れることも多かった。交換業者間の迅速な資金移動や週末の移動は不可能だった。暗号資産取引は年中無休だが銀行には休業日がある。
しかし、シルバーゲートがSENを設立した2017年に転機が訪れた。SENを利用することでヘッジファンドやコインベース・グローバルといった仮想通貨企業はどの日でも時間を問わず資金を途切れなくほぼ瞬時に送金できるようになった。SENの利用は無料でリスクも小さいことから、トレーディング企業は値動きの激しい仮想通貨市場を素早く、かつ低コストで出入りできるようになった。
SENの存在は機関投資家の市場参加を促し、最近の強気相場につながった。SEN閉鎖は新たな選択肢が出てくるまでの間、一時的としても業界の成長を損なう恐れがある。
BCBグループの共同創業者、オリバー・フォン・ランズバーグサディ氏はインタビューで、「カウンターパーティーとの決済、社員や請求書の支払い、請求書支払い領収などの面でまっとうな仮想通貨事業が多くのリスクにさらされる」とし、「銀行口座を持たないビジネスはすぐに運営不能と見なされるが、仮想通貨企業はこうしたリスクに特に弱い」と論じた。同社の決済ネットワークはSENの顧客獲得を目指している。
SEN Digital-Asset Customer Growth Trailed Off
Source: Silvergate\'s 4Q 2022 presentation
シルバーゲートの届出書によると、SENが取り扱った米ドル送金は昨年だけで5633億ドル。強気相場にあった21年の7874億ドルからは減少したが、なお素晴らしい水準だ。昨年7-9月(第3四半期)の顧客数は1700近くと最高だった。
既にSEN不在が痛手となり、取引が難しくなっている。調査会社カイコによると、ビットコイン対ドルおよびビットコイン対テザーについて取引のしやすさを示す流動性は、一部の米交換業者で月初から11日までに35-45%低下。一方、暗号資産関連企業は代替の銀行・決済サービスを探し回っている。
暗号資産企業と銀行の仲介役を果たすロール・フィンテック・パートナーズの創業者ダリン・バーニー氏は「朝起きて私が受信トレイで最初に目にするのは、代替手段を探している組織からのメッセージだ」と語っている。
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