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概要:[ワシントン 30日 ロイター] - 米地区連銀の3総裁が30日、高水準のインフレを引き下げるために一段の利上げが実施される可能性があると示唆した。このうち2総裁は、銀行部門の問題が経済に対する向かい
[ワシントン 30日 ロイター] - 米地区連銀の3総裁が30日、高水準のインフレを引き下げるために一段の利上げが実施される可能性があると示唆した。このうち2総裁は、銀行部門の問題が経済に対する向かい風となり、インフレ圧力が予想より早く低下する可能性があるとの見方も示した。
ボストン地区連銀のコリンズ総裁は「インフレは依然として高すぎる」とし、最近の指標はインフレを目標の2%に向け低下させるために「なおやるべきことがある」という自身の考えを支えていると指摘。FRBは年内にあと1回利上げを実施し、その後は年末までその水準を維持する公算が大きいという見通しを示した。
同時に、地銀の破綻などによって金融政策見通しを巡る不確実性が高まったと指摘。「銀行システムは引き続き強固で強靭だが、最近の動向を踏まえ、銀行がやや保守的な見通しを示し融資基準を厳格化することで、景気の減速とインフレ圧力の緩和に寄与する可能性が高い」とし、「こうした動きは追加利上げの必要性を部分的に相殺する可能性がある」とも述べた。
ミネアポリス地区連銀のカシュカリ総裁は、インフレを目標の2%まで低下させるために「さらにやるべきことがある」と指摘。FRBがこれまでに実施した利上げによって「実質的な進展が見られた」としながらも、「現時点でとりわけ懸念されるのは住宅以外のサービス経済が減速の兆しを示していないことだ」とし、「賃金の伸びは依然2%のインフレ目標と一致するペースを上回っており、経済のサービス部門の均衡を取り戻すためになおやるべきことがあると示唆している」と述べた。
同時に、シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行の破綻を発端とする銀行セクターのストレスが「どの程度持続的な信用収縮につながり、さらに米経済を減速させるかは現時点で不明」とし、FRBは状況を「注視する」と述べた。
リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、米銀の預金は「比較的安定」しているとの見方を示すと同時に、インフレはなお高すぎるとし、低下するには予想以上に時間がかかると予想。シリコンバレー銀行とシグネチャー・バンクの経営破綻を受け、銀行が予想以上に信用を引き締め、FRBの金融引き締め策の影響と相まって「比較的早くインフレ率が低下する」可能性もあるとしながらも、こうしたことが実際に起きるか、現時点では判断できないとした。
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