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概要:12日の米株式相場は下落。3月の米消費者物価指数(CPI)でインフレ鈍化が示されたことを受けて、買い優勢で取引を開始したが、米金融当局が利上げを見送るには十分ではないとの見方から失速し、終盤にかけてマイナス圏に沈んだ。
米2年債利回り一時15bp低下、年内利下げの見方も強まる
円上昇、一時132円74銭-ドルは主要10通貨に対して全面安
12日の米株式相場は下落。3月の米消費者物価指数(CPI)でインフレ鈍化が示されたことを受けて、買い優勢で取引を開始したが、米金融当局が利上げを見送るには十分ではないとの見方から失速し、終盤にかけてマイナス圏に沈んだ。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4091.95 | -16.99 | -0.41% |
ダウ工業株30種平均 | 33646.50 | -38.29 | -0.11% |
ナスダック総合指数 | 11929.34 | -102.54 | -0.85% |
ハイテク銘柄中心のナスダック100指数は0.9%安と、ここ7営業日で6日目の下落。
3月の総合CPIは前月比0.1%上昇。エコノミスト予想中央値は0.2%上昇だった。変動の大きい食品とエネルギーを除くコア指数は0.4%上昇と、市場予想に一致。前月は0.5%上昇だった。
米CPI、コア指数の伸び小幅鈍化-FOMCは利上げ軌道維持か
キャンター・フィッツジェラルドの株式デリバティブ(金融派生商品)・クロスアセット担当責任者、エリック・ジョンストン氏は、経済成長の減速を示唆するデータは株下落のきっかけとなる可能性があると指摘。景気は既に減速つつあるとし、「株価はまもなくそれを織り込み始める」と述べた。その上で、「株式相場は商品投資顧問業者(CTA)による米株買いや世界的な流動性のフローに過去1カ月は支えられてきた。この両方が近くストップする、あるいは反転すると考える」と続けた。
ソーファイの投資戦略責任者リズ・ヤング氏は、CPIは「予想を大幅に下回った」わけではないと指摘。13日の生産者物価指数(PPI)でインフレ動向はさらに明確になるとみている。「今回のCPIデータを完結させるのは、実はPPIだ」と同氏は述べ、「CPIは鈍化しつつあり、それは確かに良いニュースだが、PPIが根強いまま、あるいは予想よりも若干高めとなれば、企業のマージンに波及効果をもたらす」と続けた。
米連邦公開市場委員会(FOMC)が3月21、22両日に開いた会合では、複数の銀行破綻で同月に市場が混乱したことを受けて、当局者らが利上げ予想を後退させた。また信用収縮が経済を一段と減速させる可能性について警戒を続ける姿勢を強調した。
FOMC議事要旨、信用状況への警戒継続を強調-利上げ予想後退
米国債
米国債は高安まちまち。金融政策に敏感な2年債利回りはCPI発表後に一時15ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下したあと、下げ幅を縮小。
金利スワップ市場には5月は利上げが実施される確率の方がまだ高いとの見方が織り込まれているが、債券トレーダーはFOMCが年内に利下げするとの見方を強めた。
債券トレーダー、年内の米利下げ予想強める-3月CPIに反応
午後に公表されたFOMC議事要旨への国債相場の反応は限定的だった。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 3.63% | 0.9 | 0.24% |
米10年債利回り | 3.39% | -3.9 | -1.15% |
米2年債利回り | 3.96% | -6.5 | -1.61% |
米東部時間 | 16時52分 |
ラザードのチーフ市場ストラテジスト、ロナルド・テンプル氏は「今回のCPIを受けてFOMCへのプレッシャーはやや弱まる」と指摘。「物価圧力の緩和と労働市場沈静化の兆しが相まって、市場には一時的に安堵(あんど)感が広がるだろう。これは明るいニュースだが、引き締めの終了を意味するわけではない」と述べた。
外為
外国為替市場ではドルが主要10通貨に対して全面安。米CPIの伸びが市場予想を下回ったことが背景。円は対ドルで上昇し、1ドル=133円台前半。CPI発表後には一時0.7%高の132円74銭を付けた。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1223.13 | -5.75 | -0.47% |
ドル/円 | ¥133.05 | -¥0.63 | -0.47% |
ユーロ/ドル | $1.0985 | $0.73 | 0.67% |
米東部時間 | 16時52分 |
ノムラ・インターナショナルの通貨ストラテジスト、ジョーダン・ロチェスター氏は「ドル安は弱まっていない。米CPIの下振れサプライズが続けば、ユーロは向こう数週間に1.11ドルが視野に入り、年内に1.14ドルというのも控えめな見通しに映るだろう」と指摘。「しかし、これはインフレの終了を示すものではまだない」と述べた。
原油
ニューヨーク原油先物相場は続伸。終値で年初来高値を更新した。ロシアからの供給減速、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の減産、米国の在庫減少など市場の需給が逼迫(ひっぱく)しつつあることが示唆されている。
海上輸送されるロシア産原油の出荷量は8週間ぶりに日量300万バレルを割り込んだ。米エネルギー情報局(EIA)によれば、米国の主要な原油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングでの在庫は6週連続で減少し、1月以来の低水準付近となった。
ニューヨーク原油先物は期近物と期先物がバックワーデーション(逆ざや)になっており、市場の構造も強気なシグナルを発している。
ニューヨーク商品取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)5月限は、前日比1.73ドル(2.1%)高い1バレル=83.26ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント6月限は1.72ドル上昇し、87.33ドル。
金
ニューヨーク金相場は上昇。インフレ鈍化を示唆するCPI発表直後は買いの勢いが強まったが、米金融当局が来月の利上げを思いとどまることはないとの観測が広がったことから、やや伸び悩んだ。
オアンダのシニアマーケットアナリスト、エド・モヤ氏は「予想を下回るCPI統計を受けた金の上昇は弱まった。米金融当局は5月に利上げで前進する可能性がなお高く、金利はより長期にわたり高めの水準にとどまる必要があるかもしれないと市場は認識した」と述べた。
金スポット価格はCPI発表後には一時1.2%上昇する場面もあった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物6月限は、5.90ドル(0.3%)高の2024.90ドルで終了した。
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