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概要:[ロンドン 19日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が19日発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比10.1%上昇し、伸び率は前月の10.4%から縮小したが予想は上回り、引き続き2桁台
[ロンドン 19日 ロイター] - 英国立統計局(ONS)が19日発表した3月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比10.1%上昇し、伸び率は前月の10.4%から縮小したが予想は上回り、引き続き2桁台となった。市場はイングランド銀行(英中央銀行)が来月利上げする可能性をほぼ織り込んだ。
ロイターがまとめたエコノミスト予想では9.8%まで減速するとみられていた。昨年10月に記録した41年ぶりの高水準である11.1%からは低下しているものの、賃金上昇率はこれを下回っており労働者の購買力が弱まっている。
また、英インフレ率は西欧で最も高く、3月の数字が2桁を記録した域内唯一の国となった。
イングランド銀行は2月、3月のインフレ率を9.2%と予想していた。
統計を受け英中銀の5月利上げの織り込み度は前日の80%から95%に上昇した。
ハント英財務相は「これらの数字は家庭や企業の負担を軽減するためにインフレ率を下げる努力を続けなければならないことを裏付けている」と述べた。
フィデリティ・インターナショナルの個人投資アソシエートディレクター、エド・モンク氏は「米欧よりも深刻で粘着性のあるインフレの問題を英国が抱えていることが明確になった」と述べ、英中銀が少なくともあと1回0.25%利上げをするのはほぼ確実との見方を示した。
エネルギー・食品を除いたコアCPI上昇率は6.2%と低下予想に反して横ばいだった。
食品・非アルコール飲料の価格は19.1%上昇し、1977年8月以来の高い伸びだった。乳製品、砂糖、オリーブ油の価格は前年比約40%上昇した。
一方、生産者物価は、産出価格の伸び率は8.7%と、2月の11.9%から大幅に低下し、2021年10月以来最低となった。これは主に原油安を反映している。
投入価格は7.6%上昇。2月の12.8%から低下したが、市場予想よりも低下幅は小さかった。
JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバル市場ストラテジスト、ヒュー・ギンバー氏は「5月にさらに25ベーシスポイント(bp)の利上げが行われる可能性が高い。経済指標がより決定的な減速の兆候を示さない限り、英中銀はさらなる行動を起こす態勢を整えておかなければならない」と述べた。
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