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概要:かつて債券王と呼ばれたビル・グロース氏が一連の破綻で急落した米地銀株を買い入れたことが分かった。
ビル・グロース氏
Photographer: David Paul Morris/Bloomberg
3月上旬の一連の銀行破綻後、中小銀行の株価は低迷しており、株価純資産倍率(PBR)は0.6倍前後と割安水準になっている。株主資本利益率(ROE)も10%前後であり、「魅力的な長期投資対象」だとグロース氏は指摘している。
「私は以前から可能なら銀行を始めたいと近しい友人に言ってきたし、自分にも言い聞かせてきた。これは保守的に運営しても利益を上げることが可能な免許だ。確かに地銀はリセッションが起きた場合には循環的問題に直面するだろう。しかし銀行を持ちたいという私の長年の望みは公開市場を通じて今可能になっている」と説明した。
また、中小銀行はプレミアム価格で大手行に買収される可能性もあると述べた。銀行セクターの最近の混乱については数十年続いた緩和政策や「急進的」な金融イノベーションなどの影響が表面化した例の一つだとグロース氏は分析した。
同氏はまた、米国と世界各国・地域は割安なクレジット「中毒」になっているため、インフレ率が米金融当局の目標である2%に回帰するのは「極めて難しい」と指摘。このため投資家は消費者物価が年3%強上昇すると見込んで、米国債よりもインフレ連動債を保有すべきだとした。
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