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概要:フィデリティの常勝ファンドマネージャーが、ポートフォリオのバランスの取り方と、いかにして割安の成長株を見つけているのかを教えてくれました。
バランスのとれたポートフォリオを維持することが長期的な成功につながると、フィデリティのトップファンドマネージャーは述べている。
hxyume/Getty Images
2023年4月16日、投資会社のフィデリティ(Fidelity)が提供する投資信託の一つが運用開始から76年目を迎えた。パフォーマンスは今も変わらず好調だ。
モーニングスター(Morningstar)によると、チーフポートフォリオマネージャー、ダン・ケリー(Dan Kelley)氏のもと、「フィデリティ・ピューリタン・ファンド(FPURX)」は過去5年間、同業他社の93%を上回る成績を収め、2023年には上位20%に入るパフォーマンスを示している。さらに2008年の金融危機以降の15年間で言えば、全投資信託の上位5%に入っている。
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ゴールドマン・サックス(Goldman Sachs)とモルガン・スタンレー(Morgan Stanley)で経験を積んだケリー氏は、フィデリティ勤続18年目を迎え、2018年7月からこの名高いファンドを運用している。最近のInsiderとのインタビューで、ベンチマークを継続的に上回る鍵は、潮流に逆らうことだと彼は明かしている。
「皆が恐怖で物陰に隠れる時、つまり、クレジットスプレッドが拡大し、失業傾向が悪化し、ほとんどの個人投資家が売りたいと思っている時。もしも非常に魅力的な将来のリターンを狙って株式を買いたいのなら、そういった時こそ最良の機会であることを歴史は示しています」
投資はバランスが最も重要
フィデリティ・ピューリタン・ファンドの成功の秘訣は、その逆張りアプローチに加えて、株式と債券の投資バランスを取ることであり、こうすることで大抵の相場局面を堅調な資産推移で乗り切れるとケリー氏は言う。
「非常に安定した収入をもたらすポートフォリオの債券部分を土台として、株式とグロース要素を組み合わせることで、グロース要素から推進力を得て、株式のリターンを得ることができるのです」
「債券が船体を安定させるバラストの働きをするので、上昇相場で株式からまずまずの恩恵を受けつつ、株式市場につきものの大きなドローダウンを避けることができます」とケリー氏は続ける。
アップサイドリスクをカバーするために株式を、ダウンサイドリスクを抑えるために債券を使うこの戦略は、2022年には例外的に有効ではなかった。この年は40年以上ぶりに両方が大きく下落した唯一の年だったのだ。だがそれ以外の年では、株式と債券の間でバランスを取るケリー氏の戦略は、一貫して収益を上げることが証明されている。
株式と債券の両方を買うのは簡単かもしれないが、ケリー氏のリターンを再現するのは並大抵のことではない。市場や経済の動向を見極め、それに応じた資金配分をすることで、適切な組み合わせを見つけるのが秘訣だという。
経済や企業業績の先行きが不透明な昨今の市場環境では、ケリー氏は慎重を期し、リスクを取ることも控えているという。
「私は今、守りを固めています。経済が減速し、FRBの引き締め効果が徐々に経済全体に浸透する中、収益リスクが増大しつつあると考えているからです」
ケリー氏はポジションの詳細については明かさなかったが、彼の投資信託の構成を見ると、保有ポートフォリオの約62%が株式(大半が米国株)であり、残りの資産のほぼすべてが債券である。組み入れ上位5銘柄は、大型株のマイクロソフト(Microsoft)、エヌビディア(Nvidia)、マスターカード(MasterCard)、アップル(Apple)、ユナイテッド・ヘルス(UnitedHealth)だ。一方、債券の約半分は米国債で、ハイイールド債の保有比率はわずか11.5%だ。
市場で「過小評価されている成長株」を見つける方法
株式銘柄を探す際、ケリー氏は「過小評価されている成長株」を見つけることを重視している。これは多くのファンドマネージャーが好む「成長性と割安の両方を重視した投資手法」のGARP(Growth At a Reasonable Price)と似ている。
2つの違いは、成長性よりもバリュエーションを重視する点だとケリー氏は説明する。GARPを志向する投資家は、急成長中だがたまたま安くなっている企業を探そうとするが、彼はそうではなく、収益や成長率の見通しが間違っている企業を探す。
ケリー氏は、候補銘柄のバリュエーション指標を分析した後、銘柄の質を確認するために利益率、資本利益率、貸借対照表、キャッシュフロー計算書を調べることによって、厳しい時期に株式発行を余儀なくされるような企業ではないかを確認する。
「資本収益率が低く、貸借対照表が貧弱な劣悪な企業に手を出すと、時間の経過とともに価値が毀損されることになります」
また、ケリー氏はポートフォリオを構築するにあたって金利や経済指標などの市場要因に着目しているが、それ以上に、自分の保有銘柄を深く理解し、長期的な視野を持つことのほうが重要だと述べている。
これは、フィデリティ・ピューリタン・ファンドを80年近く存続させてきたマインドセットと同じだ。
「多くの投資家は、1〜3年の保有期間を想定して日々の相場をチェックしていると言うのですが、私は彼らにこう返します。日々のチェックは私のような業者に任せ、ご自分は市場の複利効果が働くのを待ってはいかがでしょうか、と」
そして、ケリー氏はこう付け加えた。
「リーズナブルなバリュエーションの成長シナリオを見つけることができれば、それらは非常に魅力的な年間リターンで複利効果を発揮できます。それに、胃が痛くなるようなドローダウンは10%、20%、30%程度なら、長期的なチャートでは小さな波にしか見えません」
※本記事は取材対象者の知識と経験に基づいて投資の選定ポイントをまとめたものですが、事例として取り上げたいかなる金融商品の売買をも勧めるものではありません。本記事に記載した情報や意見によって読者に発生した損害や損失については、筆者、発行媒体は一切責任を負いません。投資における最終決定はご自身の判断で行ってください。
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