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概要:ドルは海外市場の終盤に143.23円まで上昇し、昨年11月10日以来7カ月ぶり高値を更新した。東京時間に入ると、ドルは143円ちょうどを挟んだ水準で売買が交錯した。アジア株安を受けて、リスクオフムードの下でドルと円が同時に強含んだ。市場関係者のコメントは以下の通り。
[東京 23日 ロイター] - ドルは海外市場の終盤に143.23円まで上昇し、昨年11月10日以来7カ月ぶり高値を更新した。東京時間に入ると、ドルは143円ちょうどを挟んだ水準で売買が交錯した。アジア株安を受けて、リスクオフムードの下でドルと円が同時に強含んだ。市場関係者のコメントは以下の通り。
6月23日、ドルは海外市場の終盤に143.23円まで上昇し、昨年11月10日以来7カ月ぶり高値を更新した。
◎円売り圧力で145円視野、為替介入は困難か
<クレディ・アグリコル銀行の資本市場本部シニア・アドバイザー 斎藤裕司氏>
各国中銀との金融政策の方向性の違いが意識され、足元では円安が一段と進行した。スイスや英国など主要中銀の利上げに加えて、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言でタカ派姿勢を貫いた。一方、先週の日銀金融政策決定会合や安達・野口審議委員からもハト的な姿勢が示されるなど、日銀の政策修正を巡る思惑が後退している。低ボラティリティーの中ではキャリートレード活発化の思惑もあり、円売りが出やすい。
政府・日銀による為替介入については難しいとみている。ボラティリティーが低いことに加えて、ドルインデックスは昨年ほど上昇しておらず、米国側に危機感がない。昨年9月、10月はドルインデックスが高水準だったほか、FRBによる積極的な金融引き締めで米国発の新興国リスクへの懸念が高まっていた。米国の利上げもあと数回とみられる中、米国サイドから為替介入の了解を得られるような差し迫った状況ではない。
昨年は国内で悪い円安論があったものの、足元では沈静化している。日本の経済状況は異なり、海外勢による日本株買いやインバウンド需要も戻ってきている。日銀による金融緩和で株高となっている面もあり、必ずしも悪いわけではなく、それに伴う円売りも許容する雰囲気になってきている。
短期的にはクロス円を中心に円売り圧力がかかりやすく、昨年政府・日銀が円買い介入を実施した水準の145円付近が意識されるだろう。ただ、ドルインデックスは上昇しておらず、そろそろピークアウトする可能性があり、150円台に上昇するのは難しいとみている。
◎「特異な日銀」に海外勢が関心、米利上げが鍵
<UBS SuMi TRUSTウェルス・マネジメント チーフ・インベストメント・オフィサー 青木大樹氏>
前日に予想外の大幅利上げを行った英国に限らず、利上げを急ぐ多くの主要国中銀と、ハト派な姿勢を維持する日銀のスタンスの差が意識され、円が一方的に売られる展開となっている。
今週発言のあった日銀の野口旭氏、安達誠司氏の両審議委員が発したメッセージも緩和継続姿勢で、日銀はもはや特異な位置づけになったといえる。海外顧客から、その解説や今後の見通しを求める問い合わせが増えている。
円安は主要国の利上げがどこまで進むかにかかっている。米国は金利先物市場が年内あと2回の利上げが行われる確率を2割程度織り込んでいるが、住宅関連などの指標は堅調だ。このまま景気が底堅さを維持し、利上げ予想が2回を超えてくるようなことになれば、ドルは145円を上抜けて150円へ向かう展開となり得るとみている。
◎短期的に145円うかがう、昨年高値超えで為替介入を意識
<大和証券 チーフ為替ストラテジスト 多田出健太氏>
春先からのドル/円の上昇は、年内の米利下げ期待の剥落に加えて、日銀の政策修正の思惑が後退したことが大きい。4月の植田和男日銀総裁の就任会見や日銀会合以降のクロスアセットで円売り圧力が強まっていった。
世界的なリスク選好の流れから円売り圧力がかかりやすい上に、スイスや英国など主要中銀による利上げを背景に、より日銀との金融政策の方向性の格差が際立った。
3月、4月、6月と国内生保勢によるオープン外債の動きが出ているとみられ、それに伴う円売りも効いている可能性がある。海外勢が日本株を買ったとしても、ヘッジを付けているため、円買いにならず、円安も止まりにくくなっている。
当面は各国中銀による利上げ路線は変わらないとみられ、円高に振れにくい。ターミナルレート(利上げの最終到達点)も見え始めており、今後修正されるかどうか焦点となる。短期的には145円をうかがうタイミングがあるものの、欧米で利上げ打ち止めとなれば、そこからの上昇は見込みにくい。ただ、追加利上げ観測が高まれば、150円方向に向かっていく。
政府・日銀による為替介入は今のところ難しいとみている。足元では円安が一段と進行しているものの、春先からボラティリティーを伴って進んでいるわけではなく、じりじりと上昇している状況だ。昨年の9月、10月のように行き過ぎた円安進行とは状況が異なり、水準感をターゲットにした介入という印象が強くなってしまう。昨年の高値(151.94円付近)を抜ければ、円安に対する論調が強まり、為替介入が意識されるのではないか。
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