インタビュー：半導体素材業界の再編、ＪＳＲ買収完了後に検討開始＝ＪＩＣキャピタル社長

［東京 ２７日 ロイター］ - 半導体素材大手ＪＳＲの買収を決めた産業革新投資機構（ＪＩＣ）の１００％子会社、ＪＩＣキャピタル（ＪＩＣＣ）の池内省五社長はロイターのインタビューに応じ、買収完了後に業界再編の検討を開始する考えを明らかにした。ＪＳＲを核として再編を進めるなど様々な選択肢が考えられるとした。再編を通じて国内産業の競争力を高めるのがＪＩＣの使命だとし、候補として化学、自動車部品、ヘルスケアなどを挙げた。

[东京（路透社）] - 创新投资公司（jic）的全资子公司建投资本（jicc）总裁池内正吾（shogo ikeuchi）在接受路透社采访时表示，该公司已决定收购半导体材料巨头 jsr收购完成后将进行重组，明确了启动考虑的思路他表示，可以考虑多种选择，比如推进以jsr为核心的重组。他表示，中国建投的使命是通过重组提高国内产业竞争力，并建议化工、汽车零部件、医疗保健等行业作为潜在候选行业。

半導体素材大手ＪＳＲの買収を決めた産業革新投資機構（ＪＩＣ）の１００％子会社、ＪＩＣキャピタル（ＪＩＣＣ）の池内省五社長はロイターのインタビューに応じ、買収完了後に業界再編の検討を開始する考えを明らかにした。

日本创新投资公司（jic）全资子公司jic资本（jicc）总裁池内正吾（shogo ikeuchi）在接受路透社采访时表示，计划开始考虑重组。收购完成后的行业状况得到澄清。

池内社長は、国内勢が独占しつつも互いにシェアを奪い合う半導体素材業界の国際競争力を引き上げる必要性を指摘。今回のＪＳＲ買収が完了したら、すぐに再編の検討を開始するとした。半導体関連産業の競争力支援を重点分野と位置付けているとし、「案件掘り起しは常に行っている。半導体関連産業のディールは積極的に取り組みたい」と語った。

池内社长指出，在国内企业主导、争夺市场份额的半导体材料产业中，需要提高国际竞争力。一旦jsr收购完成，将立即开始考虑重组。他表示，他将支持半导体相关产业的竞争力作为优先领域，并表示：“我们正在不断发现项目。我们希望积极致力于半导体相关产业的交易。”

再編の手法は選択肢が「幅広いと思う」とした上で、「ＪＳＲを核に業界再編を起こしていくことで、半導体素材メーカーの国際競争力を引き上げていけると思っている」と述べた。半導体製造の前工程向け素材を手掛けるメーカーや後工程の部材を作るメーカーなどと経営統合する案を一例として挙げ、「専門性が高く、ドミナント（独占的）のポジションが取れるものがいくつかあると推定している」と話した。

“我认为重组方法有多种选择”，并表示，“我相信通过以jsr为核心的行业重组，我们可以提高半导体材料制造商的国际竞争力。”作为一个例子，他引用了与一家处理半导体制造前端流程材料的制造商和一家为后端流程制造组件的制造商进行业务整合的想法。我猜，他说。

一方、「実際にそこの企業のトップの考え、製品ベースでシナジー（相乗効果）が生み出せるのかなどは、具体的な検討のフェーズになってみないと分からないところがある」とも指摘。「独占禁止法に当たらない再編、独占的な地位を乱用するようなことにならないような統合のストーリーを作っていく必要はある。オプションとしてはいくつかあると思う」とも語った。

另一方面，他也指出，“有些事情要到具体考察阶段才能知道，比如公司高层的想法，是否可以在产品基础上产生协同效应。”他还表示，“我们需要创造一个不违反《反垄断法》的重组故事和一个不滥用我们垄断地位的整合故事。我认为有几种选择。”

ＪＩＣＣは２６日、子会社を通じて約１兆円でＪＳＲを買収すると発表した。１２月下旬をめどに株式公開買い付け（ＴＯＢ）を開始する。

jicc 26 日宣布，将通过子公司以约 1 万亿日元收购 jsr。要约收购（tob）将于 12 月底左右启动。

池内社長によると、ＪＳＲの経営陣と最初に面談したのは昨年１１月中旬。このままでは半導体素材産業の国際競争力は失われるという危機感が強く、業界再編を進めなければならないという思いが「強烈に伝わってきた」という。国内産業の競争力向上というＪＩＣＣの使命と合致したことから買収を決め、業界再編の必要性についても認識を共有したという。

池内社长表示，与 jsr 管理层的第一次会议是在去年 11 月中旬。人们有强烈的危机感，认为再这样下去，半导体材料产业将失去国际竞争力，他表示，他“强烈传达”了产业必须重组的想法。据了解，他们之所以决定收购该公司，是因为这符合中金公司提高国内产业竞争力的使命，也都认识到产业结构调整的必要性。

ＪＩＣは経産省が所管する投資ファンド。池内社長は経産省から投資案件で指示を受けることはないとしながらも、同省の投資方針、投資判断に沿って運営されているとした。経産省は２０３０年に日本で半導体を生産する企業の売上高を現在の約３倍の１５兆円に引き上げるなど、半導体産業の競争力強化に乗り出している。

jic是经济产业省管辖的投资基金。池内社长表示，虽然他没有收到经济产业省有关投资项目的指示，但他正在按照经济产业省的投资政策和投资决定进行运作。日本经济产业省正试图通过到 2030 年将日本半导体生产公司的销售额提高到 15 万亿日元（约为当前水平的三倍）来增强半导体行业的竞争力。

政府系ファンドが主導して業界再編を進めた例には、産業革新機構（現ＩＮＣＪ）が再生を支援したディスプレー産業があり、必ずしも成功したとは言えない状態にある。

作为政府基金主导的产业重组的一个例子，日本创新网络公司（现为incj）支持显示器产业的振兴。

池内社長はＪＳＲの買収について「再生するのとはだいぶ違う。成長してる市場の中で相対的に競争力がある会社を買収して、さらに アドオンしていく」と強調。ＩＮＣＪから学び、投資決定前に計画通りに進まないリスクも可能な限り議論を尽くして精査したとした。

对于收购jsr，池内社长强调，“这与振兴有很大不同。我们会收购一家在不断增长的市场中相对有竞争力的公司，然后再补充。”他表示，他向incj学习，在做出投资决定之前仔细审查了事情不按计划进行的风险。

ＪＩＣＣは再編で産業競争力を底上げしうる業界を重点分野として定めている。池内社長は半導体素材以外に関心がある業界について、自動車部品、化学、ヘルスケアなどを挙げた。

jicc将通过重组能够提高产业竞争力水平的产业列为优先领域。池内社长提到了他感兴趣的半导体材料以外的行业，例如汽车零部件、化学品和医疗保健。

例えば化学は企業が乱立し、製品が汎用化していていると説明。一定の再編が起きないと厳しい状態に追い込まれるとした上で、「再編で国際競争力を引き上げなければならないという機運が少し高まってきている。そういうところにフォーカスをして、もう少し再編を促せないか」と語った。

他举例说，化工企业泛滥，产品泛化。他表示，如果不进行一定程度的重组，就会陷入困境，“重组必须提高国际竞争力的势头略有增强。ka”。

池内社長は、「ＪＳＲのようになるべく相対でディールができるものをもう少し増やしていきたい」と述べた。

池内社长表示：“我希望尽可能增加像jsr这样可以谈判的交易数量。”

＊インタビューは２６日に実施しました。

*采访于26日进行。