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概要:米国の銀行・証券会社がリサーチ費用有料化の期日を7月3日に控え、土壇場の対応を迫られている。
6月28日、米国の銀行・証券会社がリサーチ費用有料化の期日を7月3日に控え、土壇場の対応を迫られている。
[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米国の銀行・証券会社がリサーチ費用有料化の期日を7月3日に控え、土壇場の対応を迫られている。
欧州の顧客に引き続きリサーチを提供するには期日の順守が必要だが、対応を済ませた米金融機関はバンク・オブ・アメリカ、ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループなど一部にとどまっている。
アナリストによると、大手金融機関は期日を順守できる見通しだが、中小の金融機関は影響が大きいとみられる。
金融機関は通常、幅広いサービスの一環として顧客にリサーチを提供してきたが、欧州連合(EU)は2018年、透明性向上に向け「第2次金融商品市場指令(MiFID2)」を施行。金融機関に対し売買手数料とリサーチ費用を分けて徴収することを義務付けた。
米国の金融機関は、米証券取引委員会(SEC)からこの規定の免除措置を受けてきたが、同措置は7月3日に失効する。
米証券業金融市場協会(SIFMA)は、期日に間に合わない米国のブローカーディーラーが事業機会を失う恐れがあるとして、SECに免除措置の延長を求めているが、これまでのところSECは要請に応じていない。
米国では多くの銀行・証券会社が「投資助言業者(RIA)」として登録しておらず、リサーチ費用を個別に請求することができない。RIAを設立したジェフリーズには同業他社から問い合わせが来ているという。
金融分析会社コーアリション・グリニッジのアナリストは、RIAとして登録にするには「高額の費用がかかり、手続きも複雑だ」と指摘。米金融機関は7月3日を過ぎると欧州の顧客へのリサーチ提供が難しくなり、競争上不利になるとの見方を示した。
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