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概要:欧州財政理事会(EFB)は28日発表した報告書で、ユーロ圏20カ国の政府に対し、2024年の財政政策を現在計画しているよりも引き締めるように促した。欧州中央銀行(ECB)がインフレを抑制するのを後押しするとともに、政策金利が高くなり過ぎるのを防ぐのが狙い。
欧州財政理事会(EFB)は28日発表した報告書で、ユーロ圏20カ国の政府に対し、2024年の財政政策を現在計画しているよりも引き締めるように促した。2020年6月撮影(2023年 ロイター/Yves Herman/File Photo)
[ブリュッセル 28日 ロイター] - 欧州財政理事会(EFB)は28日発表した報告書で、ユーロ圏20カ国の政府に対し、2024年の財政政策を現在計画しているよりも引き締めるように促した。欧州中央銀行(ECB)がインフレを抑制するのを後押しするとともに、政策金利が高くなり過ぎるのを防ぐのが狙い。
EFBはユーロを自国通貨に使っている20カ国の財政政策を評価し、欧州連合(EU)の執行機関の欧州委員会に助言するために設置された独立諮問機関。
欧州委は、ユーロ圏の政府が24年の財政支援に関し、国内総生産(GDP)の0.8%相当を削減すると予想している。
しかし、こうした引き締めにもかかわらず、EFBはユーロ圏全体の財政スタンスは緩和的であり続けると指摘した。
報告書は「マクロ経済の見通しが良好なため、24年はユーロ圏での制約的な財政刺激が適切になると考えている」とし、「インフレ率の低下と金利上昇はやがて公的財政を支援しなくなってくる。新たなマイナス材料が起こらない限り、欧州委が予測したGDP比0.8%を超える構造的なプライマリーバランスの改善が適切と受け止められる」と言及した。
EFBはユーロ圏経済が24年に潜在的成長率に近い水準で推移し、労働市場は驚異的に逼迫した状態が続くとの見通しを示した上で「このため、24年には事後的に『景気が良い時期』に突入する可能性が非常に高い」との見方を示した。
ECBは22年半ば以降、高インフレを抑えるために政策金利を急速に引き上げており、財政政策が逆効果にならないことを強く望んでいる。
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