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概要:ニューヨーク外為市場では主要通貨に対するドル指数が上昇した。欧州中央銀行(ECB)主催の国際金融会議「ECBフォーラム」の討論会で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長ら主要中銀の総裁らが根強いインフレの抑制に向け一段の政策引き締めが必要という認識を示したことが材料視された。
[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では主要通貨に対するドル指数が上昇した。欧州中央銀行(ECB)主催の国際金融会議「ECBフォーラム」の討論会で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長ら主要中銀の総裁らが根強いインフレの抑制に向け一段の政策引き締めが必要という認識を示したことが材料視された。
ニューヨーク外為市場では主要通貨に対するドル指数が上昇した。欧州中央銀行(ECB)主催の国際金融会議「ECBフォーラム」の討論会で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長ら主要中銀の総裁らが根強いインフレの抑制に向け一段の政策引き締めが必要という認識を示したことが材料視された。2022年11月撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)
パウエル議長は、大半のFRB当局者が年内あと2回の利上げを見込んでいると述べ、次回7月の連邦公開市場委員会(FOMC)で追加利上げを実施する可能性を否定しなかった。
さらに、米インフレ率が今年または来年にFRBの目標である2%に回帰するとは予想しておらず、2%回帰は2025年以降になるとの見通しを示した。
CMEのフェドウォッチによると、7月会合での0.25%ポイント利上げの確率は81.8%と、前日の76.9%から上昇した。
シルバー・ゴールド・ブルのFX&貴金属リスク管理ディレクター、エリック・ブレガー氏は「大きな変化はない。いずれの総裁も直近の会合と同じ原稿を読んでいるに過ぎない」と述べた。
また、朝方発表された5月の財(モノ)貿易赤字は前月比6.1%減の911億ドルだった。輸入が減ったのが赤字縮小につながった。
終盤の取引で、ドル指数は0.371%高の102.87。
円は対ドルで一時144.61円と7カ月ぶり安値を更新。その後は0.16%安の144.27円。
日銀の植田和男総裁はECBフォーラムの討論会で、緩和維持の正当性を主張しつつも、インフレの再加速を「合理的に確信」できれば、いずれ金融政策転換の根拠になり得るとも述べた。
円は対ユーロでも0.2%安の157.59円。一時、15年ぶりの安値となる158円に沈む場面もあった。
前出のブレガー氏は「植田総裁が他の主要7カ国(G7)の政策が円安の要因と主張するのであれば、円一段安への扉を開くことになる」という見方を示した。
討論会ではまた、ラガルドECB総裁が「基調的なインフレが低下基調にあることを示す十分な証拠はまだ得られていない」とし、ベースライン予測が維持されれば、ECBは7月に利上げを決定する「公算が大きい」と述べたほか、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のベイリー総裁は、年末までに金利を現在の5%から6.25%に引き上げるという観測が市場で織り込まれていることについて、市場の予想が正しいかどうかは「いずれ分かるだろう」と述べた。
また、ECB理事会メンバーのビルロワドガロー仏中銀総裁は、政策金利の実際の水準よりも制約的な政策金利をいつまで維持するかの方が重要だと述べた。
ユーロ/ドルは0.35%安の1.0921ドル、英ポンド/ドルは0.78%安の1.2647ドル。
ドル/円 NY終値 144.46/144.49
始値 144.08
高値 144.61
安値 144.06
ユーロ/ドル NY終値 1.0911/1.0915
始値 1.0952
高値 1.0955
安値 1.0898
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