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概要:米株式市場は銘柄間の相関性が記録的な水準に低下し、アクティブ運用の投資家にとって夢がかなったかのようだ。しかし実のところこれは幻で、投資家は厳しい現実に目覚めるかもしれない。
[ニューヨーク 5日 ロイター] - 米株式市場は銘柄間の相関性が記録的な水準に低下し、アクティブ運用の投資家にとって夢がかなったかのようだ。しかし実のところこれは幻で、投資家は厳しい現実に目覚めるかもしれない。
米株式市場は銘柄間の相関性が記録的な水準に低下し、アクティブ運用の投資家にとって夢がかなったかのようだ。しかし実のところこれは幻で、投資家は厳しい現実に目覚めるかもしれない。
S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズのデータによると、S&P500種株価指数は指数構成銘柄の日々のリターンが1カ月間にどれだけ一致したかを示す相関係数が6月末時点で0.22まで下がり、2021年11月以来の最低値に接近した。これは多くの銘柄で価格が異なる方向に動いていることを意味する。
時価総額でウエート付けしたS&P500種上位50銘柄について、今後3カ月間の平均相関を予測するCBOEの「3カ月インプライド相関指数」は5日、17.59と過去最低を更新。投資家は各銘柄の同調傾向がますます弱まると見込んでいる。
こうした動きは通常リスクを低下させ、アクティブ運用の投資家に多くのチャンスをもたらす。しかし実際には相場上昇の大部分は一握りの超大型株によるもので、しかも低相関が続くとの予想に投資が集中していることを踏まえると、投資家が感じている平穏は偽りかもしれない。
EABインベストメント・グループのグローバル・マクロ・ストラテジスト、アーニム・ホルツァー氏は、現在のリスク指標が織り込んでいるよりも、マクロ的ショックにずっと弱い状態かもしれないと述べた。
過去の記録をひも解くと、今後市場は突如としてボラティリティーが急上昇する可能性がある。
UBSのストラテジストは5日のリサーチノートで、「過去には、このように相関が低い状態からボラティリティーが急上昇している」と振り返った。
「恐怖指数」と呼ばれるボラティリティー・インデックス(VIX)は最近、約3年半ぶりの低水準に接近した。しかしUBSによると期間1年の株式相関係数が現在のような低水準にある場合、一般的に次の四半期に係数は10ポイント急上昇している。
3カ月インプライド相関指数がこれほど低くなったのは2018年初頭以来で、その直後の同年2月にはボラティリティーが急上昇して「ボルマゲドン」と呼ばれた。
現在の低相関は、昨年末とは対照的だ。当時は雇用、成長、インフレといったマクロ要因に注目が集まっていたが、米連邦準備理事会(FRB)による利上げサイクルが終わりに近づいた今、経済データが市場全体に及ぼす影響は小さくなった。
足元の株式市場の相関性の低さはその大部分が、一部の超大型銘柄とそれ以外の銘柄の値動きの違いに関係している。
S&P500種指数が16%上昇したのに対し、指数構成銘柄を均等加重し、超大型銘柄の影響を希釈した「イコールウエート指数」の上昇率は6%にとどまっている。この結果、「勝ち組」を選ぶ余地は小さくなっている。
EABインベストメント・グループのホルツァー氏は、「相関性が低いのでアクティブ運用に適した市場だという見方がある」が、「問題は、そういう環境ではないということだ」と一蹴した。
つまり一部の投資家は、大型株以外の銘柄も視野に入れる必要がある。
クレセット・キャピタルのジャック・アブリン最高投資責任者(CIO)は、「年初来の(上昇銘柄の)狭さを考えると、投資家にはS&Pイコールウエート戦略、つまり米大型株用に振り向けていた資金を米中型株に充てる戦略を検討するよう勧める」と話す。過去の記録をみると、市場の平均は12カ月で超大型株に追い付くという。
<複雑な市場>
アンブラス・グループの共同最高投資責任者、クリス・シディアル氏によると、ここ数カ月、投資家を惹きつけている取引の一つが、指数のボラティリティーを売る一方で構成銘柄のボラティリティーを買う「ロング・ディスパージョン取引」だ。これは事実上、個別銘柄がさほと強く相関しないことに賭ける取引だ。
今年はこうした取引に加え、株価上昇を背景とした一般的なボラティリティー売りの影響で、ボラティリティーと相関性が底辺まで下がった。
しかしこうした動きにより、市場の平穏が破られたときには一気に混乱が高まるお膳立てが整っている。シディアル氏は「市場の片側で取引が積み上がった場合、その取引が巻き戻されるときには非常に急激な動きになる恐れがある」と懸念を示した。
(Saqib Iqbal Ahmed記者)
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