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概要:野村ホールディングスは、海外で個人富裕層向け資産運用事業を強化するため、今後2年間でアジアと中東で40人以上のプライベートバンカーを採用する。同事業を統括する幹部がロイターに明らかにした。
野村ホールディングスは、海外で個人富裕層向け資産運用事業を強化するため、今後2年間でアジアと中東で40人以上のプライベートバンカーを採用する。
[東京 3日 ロイター] - 野村ホールディングスは、海外で個人富裕層向け資産運用事業を強化するため、今後2年間でアジアと中東で40人以上のプライベートバンカーを採用する。同事業を統括する幹部がロイターに明らかにした。
野村は市場変動の影響を受けにくい収益体質を目指す計画の一環として、起業家やファミリーオフィスなどを対象とする富裕層ビジネスの拡大を図っている。
海外富裕層ビジネスを率いるラビ・ラジュ氏はインタビューで、「今後2年間でプライベートバンカーを約135人に増やす計画で、これにより事業を倍増させることが可能になる」と述べた。
現在はシンガポール、香港、ドバイで91人のプライベートバンカーが在籍し、中華圏、東南アジア、中東の個人富裕層顧客にサービスを提供している。
野村は市場運用などを行うホールセール部門に海外富裕層事業を配置換えし、過去3年間で運用資産残高を70億ドルから150億ドルに倍増させた。機関投資家向けと同様の幅広い投資商品や助言サービスを提供するためで、2025年3月期までの中期経営計画では同事業の運用資産残高を350億ドルまで拡大させる目標を掲げている。
キャップジェミニの2023年版富裕層調査レポートによると、投資可能な資産100万ドル以上の富裕層約2170万人のうち、37%をアジア太平洋と中東が占める。
野村は現在、アジアのプライベートバンクの運用資産残高上位20社に入っていない。20年に野村へ入社したラジュ氏は、「小規模で起業家精神がある」という点が激しい人材獲得競争の中で有利に働くと述べた。
バンカーの多くが「顧客カバレッジを広げる能力を伸ばしたいと思っている」が、すでに多くの顧客をカバーしている一部の大手金融機関ではそれが難しい可能性があるという。
ラジュ氏は、日本とアジア市場を得意とする野村の強みを生かして「最高の価値を提供できる」とも語った。
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