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概要:米企業の決算シーズンが終わりに近づきつつある中で、そこから読み取れることは明確だ。課題は残るものの、利益率を圧迫するインフレ圧力が緩和される中で、幅広い企業にとって利益面の痛みは最悪期を脱した可能性が高い。
2023年8月7日 13:45 JST
エネルギー部門を除けば、今期は増益に転じると予想される-BI
アナリストによる今後の年間利益予想は上方修正の方がハイペース
米企業の決算シーズンが終わりに近づきつつある中で、そこから読み取れることは明確だ。課題は残るものの、利益率を圧迫するインフレ圧力が緩和される中で、幅広い企業にとって利益面の痛みは最悪期を脱した可能性が高い。
悪いニュースは、米S&P500種株価指数構成銘柄の80%以上が決算を発表した段階で、1株当たり利益は7%減と、3四半期連続の減益となる方向であること。
一方、良いニュースは業績見通しが改善しつつあることだ。ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のデータによると、エネルギー部門を除けば、今期(7-9月)は増益に転じると予想される。
米シティグループのグローバルチーフエコノミスト、ネイサン・シーツ氏は依然として24年の米リセッション入りを予想する
Source: Bloomberg
企業幹部の間で楽観論が戻りつつあるのは、一段の成長を支え得る回復力のある景気動向を示すデータが続いているためだ。米連邦準備制度はもはや、積極的な引き締めが国内経済をリセッション(景気後退)に陥らせるとは見込んでいない。
また、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BofA)など米大手銀の担当者たちは、景気の落ち込みに関する悲観的な警告を後退させている。世界的なクルーズ船運営会社ロイヤル・カリビアン・クルーズや清涼飲料メーカーのコカ・コーラなどの利益見通しは、米国民の消費意欲がなお旺盛であることを示唆する。
ウェルス・コンサルティング・グループのジミー・リー最高経営責任者(CEO)は「インフレ鈍化が続き、連邦準備制度から引き締め方向でのサプライズがない限り、今後数四半期についてリセッションは回避され、企業利益の厳しい逆風は過ぎ去った可能性が高いとみていいだろう。企業は高金利環境と力強い賃金上昇を心配されたよりもうまく乗り切りつつあり、それが景気減速懸念を打ち消している」と語った。
Earnings Scorecard
Here\'s how S&P 500 companies have delivered on quarterly results
Source: Bloomberg Intelligence
増益に回帰となれば、4-6月(第2四半期)が比較的波乱含みだった米国株に必要な追い風を提供することになろう。このまま7%減益であれば、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)期の弱気相場以来最大の落ち込みとなる。
企業業績はおおむね例年並みのペースで予想を上回ったものの、投資家は満足してはいない。S&P500種は年初来上昇率17%だが、決算シーズンが7月14日に始まってからはわずか0.7%高にとどまっている。
4-6月決算の要点を以下にまとめた。
1)利益上振れへの鈍い反応
BIがまとめたデータによれば、S&P500種構成銘柄で1株利益と売上高が共に予想を上回った企業は、決算発表から1日以内に同指数を平均1%アウトパフォーム。これは、ここ6年の標準を下回る。予想を下回った企業はS&P500種を1.7%下回るパフォーマンスだった。
2)話題はAI、インフレへの言及は急減
RBCキャピタルマーケッツの米株式戦略責任者ロリ・カルバシナ氏がブルームバーグのトランスクリプトを分析したところによると、物価上昇圧力が緩やかになるにつれ、インフレとサプライチェーン、労働への言及は企業決算説明会で急速に減少しつつある。現在、主要なテーマとして浮上しているのは人工知能(AI)と在庫調整。
3)利益率の苦境脱却か
収益性を測る重要な指標で、株価の方向性を示す指標として実績のある営業利益率について、ウォール街は明るい見方をしている。コスト削減への取り組みの結果、2023年後半にはテクノロジーと通信サービスセクターで利益率の大幅な改善が見込まれる。
4)設備投資増やす米企業
米企業は自社株買いを控え、資金を株主還元に回す代わりに事業支出に充てている。企業は財務見通しや景気に対する自信を深め、工場や設備、その他の資本財への支出を増やしている。
5)業績リセッション、ほぼ終了
アナリストによる今後の年間利益予想は、下方修正よりも上方修正の方がハイペースとなっている。BIによると、S&P500種銘柄を巡る業績修正の方向性を測り、そのモメンタムを示すとされる指標は5月以降で最も上昇している。
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