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概要:今週の外為市場で、ドルはしっかりした展開が見込まれている。前週末に発表された米卸売物価指数(PPI)が強い結果となり、米金利が上昇基調にあることから、ドルは強含みとなりそうだ。一方、145円を超える水準では為替介入への警戒感が高まりやすく、上値を抑えられる可能性もあるとの指摘が聞かれた。ユーロはドルが強含む中で調整が入りやすく、下振れリスクの方が意識されるのではないか、という。
今週の外為市場で、ドルはしっかりした展開が見込まれている。写真はイメージ。2013年2月撮影(2023年 ロイター/Shohei Miyano)
[東京 14日 ロイター] - 今週の外為市場で、ドルはしっかりした展開が見込まれている。前週末に発表された米卸売物価指数(PPI)が強い結果となり、米金利が上昇基調にあることから、ドルは強含みとなりそうだ。一方、145円を超える水準では為替介入への警戒感が高まりやすく、上値を抑えられる可能性もあるとの指摘が聞かれた。ユーロはドルが強含む中で調整が入りやすく、下振れリスクの方が意識されるのではないか、という。
予想レンジはドルが142.50━146.50円、ユーロが1.0800―1.1100ドル。
<上田東短フォレックス 営業企画室室長 阪井勇蔵氏>
「米PPIが予想を上振れたことで、米連邦準備理事会(FRB)が年内にあと1回利上げをするとの見方が広がり、米長期金利が上昇した。米金利高に伴い今週もドル高の流れが続くとみられ、145円台で定着するかどうかが焦点となりそうだ。一方、145円台では介入警戒感も高まるとみられ、要人発言には注意が必要だ。当局者から強いけん制発言がなければ、上値追いの余地もありそうだ」
「ユーロは前週末にドルが買われる中で、ユーロ売り・ドル買いの地合いとなっている。米金利高でドルが上昇しやすい裏で、ユーロはやや軟調な展開となる見通し」
<ニッセイ基礎研究所 上席エコノミスト 上野剛志氏>
「日米の金融政策の差からドル高の流れは続くとみられるが、ドルが145円台に乗せると為替介入への警戒感が高まり、上値を抑えられる可能性があるだろう。今週も引き続き、経済指標を確認しながら方向感を定める展開となりそうだ。国内の経済指標では、7月の全国消費者物価指数(CPI)が注目される。インフレの伸びが強く、日銀の政策正常化が遠くないとなれば、円買いが進行するとみている」
「ユーロは、基本的にはレンジ内での推移が続きそうだ。ただ、欧州の景況感が悪化している割には足元でユーロ買いが進んでいたため、調整も入りやすく、下振れリスクの方が意識されやすいのではないか」
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