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概要:長期金利が数年ぶりの高水準となっている米国債市場は、23日に20年債、24日に30年物インフレ連動国債(TIPS)の入札が行われ、25日にはパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)講演という試練を控える。
購入意欲乏しければ需要喚起のために一段と高めの利回り必要も
パウエルFRB議長の講演次第では従来想定が塗り変わる可能性
長期金利が数年ぶりの高水準となっている米国債市場は、23日に20年債、24日に30年物インフレ連動国債(TIPS)の入札が行われ、25日にはパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長のジャクソンホール会合(カンザスシティー連銀主催の年次シンポジウム)講演という試練を控える。
ブルームバーグ米国債指数で測定した米国の中長期債の年初来リターンは、今月に入り執拗(しつよう)な売りを浴びて2023年の上昇分が吹き飛んだ。今年早い段階では一時4%を超えていた時期もあった。
20年債と30年物TIPSの需要は予想が困難なことで知られ、投資家の購入意欲に乏しければ、需要喚起のために一段と高めの利回りが必要とされることになる。一方、パウエル議長の講演内容次第では、これまでの想定が塗り変わる可能性もある。
過去2年間の大半の期間は、米金融機関による利上げを予想して期間が短めの債券が米国債利回りの上昇を主導してきた。だが過去1カ月を見ると、期間が長めの債券がこれを引き継いだ。
その背景としては、底堅い労働市場や引き続き高水準にあるインフレ率、増大する財政赤字穴埋めのための入札規模の拡大などに焦点が移ったことが挙げられる。
DWSインベストメント・マネジメント・アメリカズの債券責任者、ジョージ・カトランボーン氏は「長期債の場合は特に今、誰もが応札には消極的だ。タカ派的な金融当局や追加の供給、非常な強靱(きょうじん)さを示す経済統計を前に先回りする大きな理由はない」と指摘した。
年限10年以上の米国債で構成されるブルームバーグの指数で見たリターンは今月これまでにマイナス5.7%で、月間ベースでは昨年9月以来最悪となる方向にある。債券保有者にとって痛みが強まっている状態だ。
20年債と30年物TIPSは他の年限の米国債よりも投資家ベースが小さく、特に懸念される入札となる。現行の売りが終わりに近づいているのか、さらに続く余地があるのか手掛かりを得ようと、入札は注目の対象となりそうだ。
一方、パウエル議長が25日の講演でタカ派トーンを打ち出した場合、来年の利下げ開始を引き続き信じる債券市場を試す公算が大きい。ポジション調査によれば、多くのファンドマネジャーが5年債や10年債の領域を保有しようと考える理由はこうした利下げ期待にある。
経済統計を巡る不確実性の下で投資家は高めのプレミアムを求めている。統計次第では、米金融当局が年内もう1回の利上げに踏み切り、政策金利を24年も5%を大きく上回る水準に据え置く可能性がある。
さらに、金融当局がバランスシートの圧縮を続ける一方で、財務省は財政赤字穴埋めのため入札規模を拡大し、供給面の懸念もある。
ドイチェ・バンク・セキュリティーズの米金利戦略責任者、マシュー・ラスキン氏は「どの程度のタームプレミアムが設定される必要があるかは大きな疑問点だ」とした上で、「FRBスタッフが用いている期間構造モデルの一部はなおも歴史的に見て低めの長期プレミアムを想定しており、それは誤りと見受けられる」と話した。
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