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概要:22日の米株式市場ではS&P500種株価指数が反落。前日は大型ハイテク株主導で上昇したが、この日は買いが続かなかった。人工知能(AI)に関連した市場の熱狂が試されるとして、投資家はエヌビディアの決算に身構えている。
円は主要10通貨全てに対して上昇、日本の長期金利上昇が影響
米国債は動きづらい展開、原油は小幅安-金はパウエル議長講演待ち
22日の米株式市場ではS&P500種株価指数が反落。前日は大型ハイテク株主導で上昇したが、この日は買いが続かなかった。人工知能(AI)に関連した市場の熱狂が試されるとして、投資家はエヌビディアの決算に身構えている。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4387.55 | -12.22 | -0.28% |
ダウ工業株30種平均 | 34288.83 | -174.86 | -0.51% |
ナスダック総合指数 | 13505.87 | 8.28 | 0.06% |
S&Pグローバル・レーティングが中堅銀行持ち株会社を格下げしたことから、銀行株が安い。百貨店のメーシーズは14%下落。クレジットカードの未払い増加を受けて、家計の健全性が懸念されている。エヌビディアは2.8%安。一時は上場来高値を更新する場面もあった。23日に発表される同社の決算は、25日のパウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長講演とともに市場のトーンを左右するとみられている。
オプション市場はエヌビディア決算発表後に約10%の値動きを想定している。S&P500種におけるエヌビディアのウエートが3%を超えているため、株価の変動は広範囲に影響する可能性がある。ネーションズ・インデクシーズのデータによれば、S&P500種の大型10銘柄のうち、エヌビディアだけがコールオプションの価格がプットオプションを上回っている。
ミラー・タバクのチーフ市場ストラテジスト、マット・メイリー氏はエヌビディアについて、「期待は極端に高くなっている」と指摘。「だからといって決算がハイテク株をもう一度押し上げるきっかけにならないわけではない。ただ期待値が高いほど、それを上回るのはその分難しくなる。債券利回りが上昇を続けている環境で、ハイテクセクターの調整局面を近く終わらせるには、エヌビディアは目を見張るような素晴らしい決算とガイダンスを発表しなくてはならないだろう」と述べた。
同社の5-7月(第2四半期)決算は、3カ月前の自社見通しを上回る可能性があるとアナリストらはみている。自社見通しは当時の時点で市場予想を大きく上回ったことから、株価が上昇し、時価総額は1兆ドル(約146兆円)を超えた。半導体業界の巨人となったエヌビディアの成長にブレーキがかかるとすれば、とどまるところを知らないAIデータセンター機器の需要を満たすための部材を、十分に得られるかどうかという問題だけかもしれない。
エヌビディア株は年初水準の3倍を超え、S&P500種採用銘柄の値上がり率トップ。S&P500種は年初から15%、フィラデルフィア半導体指数は同40%上昇した。
フィラデルフィア半導体指数とエヌビディア株
出所:ブルームバーグ
ニュースレター「ザ・セブンズ・リポート」の創業者トム・エッセイ氏は、ここ数週間の株安は米国債利回りの急伸が主な理由だったとした上で、投資家は「より高く、より長期にわたる」政策金利を受け入れ始めるにつれ、想定する利下げのタイミングを「先送り」してきたと述べた。
「大事なのは金利の高さというよりも、それがいつまで維持されるかだ」とエッセイ氏は指摘。「25日にパウエル氏が『より高く、より長期』を示唆すれば、株式市場ではボラティリティー上昇に備える必要が生じるだろう」と分析した。
米国債
米国債市場では特に活発な動きは見られず、10年債利回りは小幅に低下。底堅い景気を背景に連邦準備制度理事会(FRB)が2%のインフレ目標達成に向けた取り組みを続ける中、借り入れコストが高止まりするとの見方が強まり、前日の市場では10年債利回りがほぼ16年ぶりの水準に達していた。
米2年債利回り5%、銀行に「ペイントレード」意味する-TD
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.40% | -4.3 | -0.97% |
米10年債利回り | 4.33% | -1.2 | -0.27% |
米2年債利回り | 5.05% | 5.0 | 0.99% |
米東部時間 | 16時54分 |
TDアメリトレードのシニアストラテジスト、アレックス・コフィー氏は今のサイクルにおいて利上げは終了した可能性があるものの、必ずしも利下げが近いわけではなく、「それをパウエル議長が言葉にするとは限らない」と述べた。
パウエルFRB議長は25日、カンザスシティー連銀がワイオミング州ジャクソンホールで開く年次シンポジウムで講演する。政策金利の軌道について手がかりを得たい投資家の注目を集めている。
ニューヨーク・ライフ・インベストメンツのエコノミスト兼ポートフォリオストラテジスト、ローレン・グッドウィン氏は経済を冷やさず過熱もさせない金利水準を意味する、r*(Rスター)と呼ばれる中立金利(自然利子率)について何らかの話し合いがあるかもしれないという。
「気候変動もしくはAIが要するデジタルインフラの結果として、投資、ひいては潜在的な経済成長が上方向に動いている可能性が示唆されれば、タカ派的なメッセージと受け止め得る。政策金利が高いレベルで安定する可能性を意味しかねないからだ」と説明した。
外為
円は主要10通貨全てに対して上昇。ドル指数はほぼ変わらず。市場はパウエル議長講演待ちの状態となっている。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1241.01 | 1.13 | 0.09% |
ドル/円 | ¥145.88 | -¥0.34 | -0.23% |
ユーロ/ドル | $1.0849 | -$0.0047 | -0.43% |
米東部時間 | 16時54分 |
クレディ・アグリコルCIBのG10為替調査・戦略責任者、バレンティン・マリノフ氏はジャクソンホール会合に関連したリスクとして、パウエルFRB議長とラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が「引き締めサイクルはピークに達しつつあるかもしれないが、金融緩和の可能性はまだ極めて低く、遠い先の話だ」ということを確認する可能性を挙げた。
ジャクソンホール会合が長期債買い再開のきっかけになれば、最近のリスクラリー局面が試される可能性もあり、その結果「高利回りで安全な逃避先であるドルが、再び需要を集める可能性がある」という。
ドルは対円で一時0.5%下げ、1ドル=145円50銭を付けた。22日の日本市場で、日本の長期金利は約9年半ぶりの水準に上昇した。ただテクニカル分析でみると、ドル・円は依然、強気軌道にある。
原油
ニューヨーク原油先物相場は小幅安。供給回復の兆しが見られる一方、世界最大の輸入国である中国での需要を巡る懸念がなお続いている。
ウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)は1バレル=80ドルを下回る水準で引けた。夏季の休暇シーズンに伴う薄商いの中、方向感に欠ける展開となった。確認されたイランからの原油輸出量は8月これまでに日量220万バレルに急増。トルコとイランは主要な石油パイプラインの稼働再開を目指し、会談を複数回実施した。
6月遅くに始まった原油上昇は、ここ数週間に勢いを失った。先物価格は今年初めとほぼ同水準だ。石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成される「OPECプラス」の主要国であるサウジアラビアとロシアによる生産抑制の取り組みにより、市場は引き締まってきている。ただ中国の需要見通しが不透明なほか、米国ではインフレ抑制のため高金利を長期間維持する必要があるとみられている。
PVMのアナリスト、タマス・バルガ氏は「リセッション(景気後退)に対する不安、経済の向かい風、需要を巡る懸念のどれを取っても、それらはOPECプラスの供給管理政策によって見事に打ち消されている」と分析した。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比48セント安の1バレル=79.64ドルで終了。この日が取引最終日の9月限は37セント(0.5%)安の80.35ドルで引けた。
ロンドンICEの北海ブレント10月限は43セント下げて84.03ドル。
金
ニューヨーク金相場は上昇。ドルの値上がりを受けて一時下げる場面もあったが、持ち直した。
市場はパウエル議長の講演を待っている状況だ。25日に行われる議長講演では、米政策金利の見通しに関してヒントを得られる可能性がある。
金スポット相場はニューヨーク時間午後2時15分現在、前日比0.1%高の1オンス=1897.39ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は3ドル(0.2%)上げて1926ドル。
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