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概要:[29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は深刻な景気低迷やディスインフレが起きない限り、利上げ一時停止または利下げ検討に関する明確なシグナルを出す可能性は低いと、元中銀当局者が29日述べた。
FRBは深刻な景気低迷やディスインフレが起きない限り、利上げ一時停止または利下げ検討に関する明確なシグナルを出す可能性は低いと、元中銀当局者が述べた。写真はインド準備銀行のラグラム・ラジャン元総裁。2016年、ワシントンで撮影(2023年 ロイター/Joshua Roberts/File Photo/File Photo)
[29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は深刻な景気低迷やディスインフレが起きない限り、利上げ一時停止または利下げ検討に関する明確なシグナルを出す可能性は低いと、元中銀当局者が29日述べた。
インド準備銀行(中央銀行)のラグラム・ラジャン元総裁はロイター・グローバル・マーケッツ・フォーラム(GMF)で、FRB当局者が自身の役目を果たすことを望むなら「ほぼ間違いなく『一時停止したかどうかは誰にも分からない』という状態を維持する必要がある」と指摘。「インフレが抑制できておらず、再び利上げを始めなければならない事態になれば、面目を失うことになる。その一方で『一時停止』を示した瞬間、金融市場は歓喜に沸くだろう」と語った。
一方、米アトランタ地区連銀のロックハート元総裁は、パウエル議長の米年次経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)での講演は政策の選択肢を残した点で効果的だったと言及。「パウエル総裁はややタカ派的で、非常に実利的だった」とし、あらゆる選択肢を排除していないことを明確にしたと述べた。
FRBの金利見通しでは2023年末までにあと1回の利上げが行われ、24年には利下げが開始される見込みだが、ラジャン氏もロックハート氏も、持続的な景気低迷やディスインフレがない限り、利下げの可能性は低いと想定。ラジャン氏は、金融市場の大幅な下落はFRBに対する利下げ圧力を強めるだろうが、その状況は「かなり悲惨」でなければならないとした。
またロックハート氏は「FRBはディスインフレ傾向が持続可能で、経済と雇用情勢がおそらく望ましくないレベルの弱さに移行しているという証拠を模索する」とした。
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