简体中文
繁體中文
English
Pусский
日本語
ภาษาไทย
Tiếng Việt
Bahasa Indonesia
Español
हिन्दी
Filippiiniläinen
Français
Deutsch
Português
Türkçe
한국어
العربية
概要:31日の米国株式相場でS&P500種株価指数は小幅安。強弱混在の経済統計を受け、小幅にもみ合う展開だった。トレーダーの関心は9月1日発表の8月雇用統計に集中。連邦準備制度理事会(FRB)が次にどう出るのか手がかりを得ようと身構えている。
コンテンツにスキップする
2023年9月1日 5:47 JST
スタグフレーション懸念でユーロ安、円は一時対ドル145円35銭
雇用統計「リスクオン」予想が49%、「リスクオフ」予想は24%
31日の米国株式相場でS&P500種株価指数は小幅安。強弱混在の経済統計を受け、小幅にもみ合う展開だった。トレーダーの関心は9月1日発表の8月雇用統計に集中。連邦準備制度理事会(FRB)が次にどう出るのか手がかりを得ようと身構えている。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4507.66 | -7.21 | -0.16% |
ダウ工業株30種平均 | 34721.91 | -168.33 | -0.48% |
ナスダック総合指数 | 14034.97 | 15.66 | 0.11% |
S&P500種は月間ベースで2月以来のマイナスで8月を終えた。年初からの上昇局面に対する利益確定の売りが出たほか、インフレ再燃を防ごうとFRBが金利をより高く、より長く維持するとの市場の見方が背景にある。
米個人消費支出(PCE)コア価格指数は7月に前月比ベースで小幅な上昇にとどまり、2カ月間の伸びとしては2020年終盤以来の低さとなった。LPLファイナンシャルのチーフエコノミスト、ジェフリー・ローチ氏によれば、この統計は米経済のまだら模様を浮き彫りにしているとして、市場ではさほど重視されなかった。
金融政策当局の次の動きについてさらなる示唆を得ようと、ウォール街は8月雇用統計に注目している。エコノミスト予想では、非農業部門雇用者数は17万人近い増加、失業率は歴史的低水準である3.5%で変わらず。
キー・プライベート・バンクの最高投資責任者(CIO)、ジョージ・マテイオ氏は「労働市場が依然として力強く、景気がなおもトレンドを超えるペースで成長している事実を踏まえ、インフレは冷えつつあるが十分に冷えていないとFRBは認識するだろう」と述べた。
22Vリサーチがまとめた投資家調査では、60%以上が8月雇用統計が予想より弱い数字になるだろうと回答。賃金の伸びはコンセンサス予想並み、あるいはそれ以下という回答が78%。統計が「リスクオン」のきっかけになるとの回答は49%、「リスクオフ」の反応を予想したのはわずか24%だった。
利下げは多くの市場参加者が考えるより遅くなる可能性があると、ブリッジウォーター・アソシエーツのカレン・カーニオルタンブール共同最高投資責任者(CIO)はみている。「早急に利下げが必要になる状況とは普通、経済が急速に崩壊する事態だ」とブルームバーグテレビジョンとのインタビューで述べた。「それは現在の状況からかなり遠い」と話した。
個別銘柄では半導体のインテルが上昇。7-9月(第3四半期)の業績に関する最高経営責任者(CEO)発言が好感された。一方、業績見通しを再び下方修正した小売チェーンのダラー・ゼネラルは急落。ソフトウエア開発のパランティア・テクノロジーズも安い。同社はモルガン・スタンレーに株式投資判断を引き下げられた。
米国債
米国債相場は取引終盤に上昇。利回りスプレッドは日中のフラットニングを解消した後は、ほぼ動かず。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.21% | -1.9 | -0.44% |
米10年債利回り | 4.10% | -1.2 | -0.28% |
米2年債利回り | 4.86% | -2.5 | -0.51% |
米東部時間 | 16時46分 |
英国とユーロ圏の国債相場上昇を背景に、朝方の米国債は上昇で始まった。7月のPCE統計への反応は鈍く、シカゴ製造業景況指数が発表される前には一時的に下げる場面もあった。8月のシカゴ製造業景況指数は予想を上回る上昇だった。
8月雇用統計の発表を翌日に控えた金利スワップ市場では、11月利上げの確率はほぼ五分五分として織り込まれている。
外為
ユーロ圏にスタグフレーション懸念が広がり、ユーロが大幅安。前日まで3日連続で下げていたドル指数は反発したが、市場の関心は米雇用統計に移った。円は主要10通貨全てに対して上昇した。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1240.18 | 3.86 | 0.31% |
ドル/円 | ¥145.52 | -¥0.72 | -0.49% |
ユーロ/ドル | $1.0843 | -$0.0080 | -0.73% |
米東部時間 | 16時46分 |
ブルームバーグ・ドル指数は月間ベースで1.8%上昇した。
クレディ・アグリコルCIBのG10為替調査・戦略責任者、バレンティン・マリノフ氏はPCE統計について「前日まで2日連続で統計に失望した後だけに、ドル強気派には安心材料となるかもしれない」と話す。ただ、明日の雇用者数の発表で影が薄れる可能性が高いこともあり、影響は限られる可能性があるという。「当社モデルによれば、月末の資金フローもドルには有利に働く見通しだ」と続けた。
ユーロの対ドル相場は前日の上昇から反転。ユーロ圏の経済見通しは欧州中央銀行(ECB)が6月に予想したよりも悪化しており、基調的なインフレ率は「頑固に高い」ままだとしたシュナーベル理事の指摘が響いた。
欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が発表した8月のユーロ圏消費者物価指数(CPI)は前年同月比5.3%上昇。インフレ鈍化の流れが止まった。
円は対ドルで145円35銭まで上昇。対ユーロでも上昇し、157円62銭を付けた。
ゴールドマン・サックス・グループのストラテジスト、カレン・ライヒゴット・フィッシュマン氏は「対円でのクロス相場にはまだ上昇余地があり、特にスイスフランとポンドではそれが顕著だ。これらはすでに高い水準にあるが、円がゆっくりだが一貫して下落するという当社の見方に基づく」とリポートで分析した。
原油
ニューヨーク原油先物相場は6営業日続伸。ロシアがさらなる原油輸出削減について、石油輸出国機構(OPEC)と非加盟産油国で構成する「OPECプラス」と合意したとの報道が手掛かりとなった。
ロシア、さらなる原油輸出削減でOPECプラスと合意-ノバク副首相
先週の米原油在庫は昨年12月以来の低水準となったことが、今週発表された週間在庫統計で分かった。また、ブルームバーグが実施したアナリスト調査によれば、OPECプラスの主要メンバーであるサウジアラビアは自主的な減産を10月まで延長する見込みだ。
ただ、米金融当局は利上げサイクルを終えていないとの観測がくすぶっていることや中国の景気減速など、原油市場はこのところ向かい風も受けている。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物10月限は前日比2ドル(2.5%)高い1バレル=83.63ドルで終了。8月は月間ベースでは3カ月連続上昇となった。
ロンドンICEの北海ブレント10月限は1ドル高の86.86ドル。10月限はこの日が最終取引日。11月限は1.59ドル(1.9%)上昇し、86.83ドルで引けた。
金
金スポット価格は前日比ほぼ変わらず。約3週間ぶりの高値近辺にとどまった。PCE価格指数が市場予想と一致したことを受け、年内の米追加利上げ観測が和らいだ。
スポット価格は8月、1オンス=1900ドルを割り込んで推移したこともあったが、市場予想を下回る経済指標を受けて米金融当局が利上げを休止する可能性が意識される中で持ち直した。ただ、月間ベースでは1%超の下落率で今月の取引を終える見込みだ。
サクソバンクの商品戦略責任者オレ・ハンセン氏は「これまでの持ち直しはショートカバー主導だ」と指摘。「1オンス=1950ドルを上回れば、2000ドルへの回帰のシグナルとなろう。短期金利の方向性がより明確になれば、投資家や資産運用会社は市場に戻ろうとする」と述べた。
金スポット相場はニューヨーク時間午後2時51分現在、前日比0.1%未満下げて1オンス=1941.47ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は7.10ドル(0.4%)安の1965.90ドルで引けた。
免責事項:
このコンテンツの見解は筆者個人的な見解を示すものに過ぎず、当社の投資アドバイスではありません。当サイトは、記事情報の正確性、完全性、適時性を保証するものではなく、情報の使用または関連コンテンツにより生じた、いかなる損失に対しても責任は負いません。