ＢｏｆＡがアナリスト番付でトップ、ＪＰモルガン陥落－ＩＩ誌

モルガン・スタンレーのウィルソン氏が最優秀ストラテジスト

エバコアのハイマン会長、トップエコノミストの座守る

インスティテューショナル・インベスター（ＩＩ）誌の最新番付では、バンク・オブ・アメリカ（ＢｏｆＡ）が米セルサイド調査会社のトップに選ばれた。ＪＰモルガン・チェースは７年間維持してきた首位の座から陥落。

ＢｏｆＡは今年のランキングで49件の上位ポジションを占め、ＪＰモルガンの46件を上回った。モルガン・スタンレーは44件だった。

モルガン・スタンレーのマイク・ウィルソン氏は、米株に弱気な見方が今年まだ的中していないが、ベスト・ポートフォリオ・ストラテジストに再び選ばれた。ＪＰモルガンのドゥブラフコ・ラコスブハス氏がクオンツリサーチ部門で、同僚のマルコ・コラノビッチ氏が株式連動ストラテジーで、それぞれ１位を獲得した。

エバコアＩＳＩは４位を維持。同社会長のエド・ハイマン氏はトップエコノミストの座を守った。同氏はＩＩ誌株式調査ランキングの52年の歴史の中で43回、エコノミスト１位に選ばれている。テクニカルアナリストでは同社のリッチ・ロス氏が首位となった。

ジェフリーズ・ファイナンシャル・グループは５位にランクアップ。環境・社会・ガバナンスのリサーチ部門を同社のアニケット・シャー氏が受賞した。

2023年の経済と金融市場について、多くの専門家は景気後退と株価急落を予想していた。しかし米経済は積極的な金融政策引き締めにもかかわらず、持ちこたえている。財政支出と人工知能（ＡＩ）を巡る期待により、Ｓ＆Ｐ500種株価指数は今年約10％上昇し、根強い悲観論を覆している。

「不安定な経済情勢にもかかわらず、質の高いリサーチに対する需要は依然として高い」とＩＩのディレクター、エスター・ワイズ氏は発表資料で述べた。

2023年のＩＩ誌番付は1667の金融機関に所属する4218人のポートフォリオマネージャーとアナリストの票を集計した。