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概要:国際エネルギー機関(IEA)は24日、2040年末までの世界の天然ガス需要がこれまでの予想を下回るとの予測を示した。エネルギー源に占める再生可能エネルギーの比率が高まることが背景だ。また、ガス市場でのロシアのシェアは低下が見込まれている。
ガス需要は30年までにピーク、IEAは4年連続で見通し下方修正
「ロシアが新たな市場を確保できる機会は非常に限られている」
国際エネルギー機関(IEA)は24日、2040年末までの世界の天然ガス需要がこれまでの予想を下回るとの予測を示した。エネルギー源に占める再生可能エネルギーの比率が高まることが背景だ。また、ガス市場でのロシアのシェアは低下が見込まれている。
IEAは最新の年次世界エネルギー見通しで、ガス消費量の予測を4年連続で下方修正した。ロシアが昨年、パイプライン経由でのガス供給を大幅に減らしたため欧州の需要は減少した。その一方で米国とカタールが液化天然ガス(LNG)供給を拡大し、市場への十分な供給に貢献した。
IEAは全てのシナリオにおいて30年までにガス需要はピークに達すると予想する。「それ以降にパイプラインもしくはLNG取引において拡大余地はほぼ残されていない」という。
最新見通しは世界のエネルギー事情が大きく変化したことを明確に示している。IEAのガス需要予測の下方修正で約75%は欧州が占めており、中国の将来的な消費は不透明だ。これまで欧州にとって最大の供給元だったロシアは、だぶつきつつあるLNG在庫を背景に市場シェアを失っている。
IEAは「ロシアが新たな市場を確保できる機会は非常に限られている」とみる。国際的に取引されるガスに占めるロシアのシェアは21年に30%だったが、IEAの基本シナリオによれば、20年代の終わりまでに半減すると予想されている。
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