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トヨタはより大胆に「ＥＶファースト」推進を－Hyperdrive
概要：東京モーターショーから名称を改めた「ジャパンモビリティショー2023」に詰めかけた多くの来場者に対し、トヨタ自動車はシンプルなキャッチフレーズを提示した。「Find Your Future（クルマの未来を変えていこう）」だ。
トヨタの佐藤恒治社長はジャパンモビリティショー会場でのインタビューで、今年２月の就任会見での「ＥＶファースト」という発言の真意について、豊田章男前社長が説いたカーボンニュートラルへの「マルチパスウェイ（全方位戦略）」のアプローチから外れるものではないと説明した。
トヨタ社長、電気自動車は選択肢の一つ－ＥＶファースト発言説明
ＥＶ市場は現在、豊田氏が長年予測していたような成長痛を経験している。豊田氏はＥＶだけに全てを賭けることで自動車業界が遭遇するであろう事態に警鐘を鳴らしていた。しかし同氏と佐藤氏は今や、トヨタの顧客が将来購入する車がどんどんＥＶになっていくことを明確に理解しているに違いない。彼らは「マルチパスウェイ」論だけでなく、ＥＶのメリットをもっと強調し始めるべきだ。
完全ＥＶ化はコストがかかり、さまざまな課題を伴う取り組みになるという豊田氏の主張には正当性があった。しかし、コスト削減や困難な移行期に直面するサプライヤーへの目配りなど、いくつかの重要な課題に取り組む上でトヨタほど有利なポジションにある自動車メーカーはない。
同社は１日、今期（2024年３月期）営業利益見通しを従来予想より50％増の４兆5000億円に引き上げた。保有する現金および現金同等物を過去最高の11兆4200億円に拡大しながらも、画期的なバッテリーの研究開発を強化し、米国の新たなバッテリー工場に多額の投資を行っている。
トヨタがすでに電動化車両を世界で約2500万台（その大半はハイブリッド車）走らせている企業であることを踏まえれば、他社がこのところ苦戦を強いられている分野で成功するのに十分な力が同社にはある。鍵を握るのはミッションを明確にすることだろう。
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