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概要:7日の米株式相場は続伸。S&P500種株価指数は大手ハイテク株が主導する形で7営業日続伸し、8日連騰を記録した2021年11月以来の上昇局面となった。米金融当局者が相次いで市場のハト派姿勢期待をけん制する発言を行ったが、大きな材料とはならなかった。
2023年11月8日 6:45 JST
S&P500種は21年11月以来2年ぶりの上昇局面-ハイテク株高い
米国債利回り低下、3年債入札が堅調-週内残りの入札に楽観広がる
マクロ経済への懸念が膨らむ中で、株式相場の上昇が続いている。
ニューヨーク・ライフ・インベストメンツのエコノミスト兼ポートフォリオストラテジスト、ローレン・グッドウィン氏は、米金融当局は利上げサイクルを終えた可能性があるとした上で、市場に漂う安心感は「リセッション(景気後退)に向かう途上の休止」に過ぎないと懸念を示した。
複数の米金融当局者が、インフレ率を目標の2%に完全に押し下げることに注力している姿勢を強調。ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁は、金融政策当局はまだインフレとの闘いに勝利していないと述べ、必要となればさらなる引き締めを検討するだろうと話した。シカゴ連銀のグールズビー総裁は、金利の決定について「あらかじめコミットする」ことを政策当局者らは望んでいないと指摘した。
米連邦準備制度理事会(FRB)のボウマン理事は、インフレ抑制のためには利上げが必要になるだろうと今も考えているとしながらも、9月からの米国債利回り急上昇が金融環境を引き締めていると付け加えた。ウォラーFRB理事は米国債利回りについて「7月末から大きく上昇し、1ポイント近く上げた。中央銀行、および金融市場ではこれは地震に相当する」と述べた。
BMOキャピタル・マーケッツの米金利戦略責任者、イアン・リンジェン氏は「最近の金融環境の変化を巡る政策当局者の考え、および10年債利回りの50ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)近い低下と、株式バリュエーションの力強い回復が金融政策の経路にどのような意味を持ち得るのかという点に、われわれは特に注意を払う」と述べた。
米国債
米国債相場は反発(利回り低下)。この日実施された3年債入札で堅調な需要が示されたことを受け、週内に行われる他の入札に対し楽観的な見方が強まった。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.73% | -8.2 | -1.71% |
米10年債利回り | 4.57% | -7.7 | -1.65% |
米2年債利回り | 4.91% | -2.1 | -0.43% |
米東部時間 | 16時44分 |
10年債と20年債、30年債の利回りはいずれも一時10bp余り低下。10年債利回りは4.6%を割り込んだ。先週発表された四半期定例入札に基づき、この日の3年債に続いて、8日には10年債(400億ドル規模)、9日には30年債(240億ドル規模)の入札が行われる。
イングランド銀行(英中央銀行)のチーフエコノミストを務めるヒュー・ピル氏が英国のインフレ率は間もなく低下すると予想し、来年の利下げがあり得ると示唆したことも、米国債の買いにつながった。
英国のインフレ率は「急低下」する、他国のような水準へ-ピル氏
外為
外国為替市場ではドル指数が続伸。先週は週間ベースで7月以来の大幅安だった。円はドルに対して下落。一時150円69銭まで下げ、直近では150円台前半で推移している。
主要10通貨の中で、資源国通貨のアンダーパフォームが目立った。原油安に加え、オーストラリア準備銀行(中央銀行)がさらなる金融引き締めに高めのハードルを示唆したことが影響した。
豪中銀が5会合ぶり利上げ-追加利上げにハードル示唆し通貨下落 (3)
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1260.91 | 3.34 | 0.27% |
ドル/円 | ¥150.41 | ¥0.34 | 0.23% |
ユーロ/ドル | $1.0699 | -$0.0019 | -0.18% |
米東部時間 | 16時44分 |
ユーロは対ドルで続落。欧州中央銀行(ECB)政策委員会のメンバーであるギリシャ銀行(中銀)のストゥルナラス総裁は、ECBが来年下期に利下げを開始することがあり得ると述べた。
ECB、来年半ば以降に利下げ検討も可能-ギリシャ中銀総裁
原油
ニューヨーク原油先物相場は大幅安。中国で発表された貿易統計が同国経済の弱さを示唆したほか、米国の利上げ終了観測を巡り疑問が再燃し、需要見通しに影を落とした。
中国の輸入、10月は予想外の増加-景気の先行きリスク残る (1)
米ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁がインフレ退治の取り組みで勝利宣言するには時期尚早だとの認識を示したことに反応し、ドルが上昇。輸入業者にとっては原油の値上がりにつながり、需要が損なわれる恐れがある。
シティー・インデックスのシニア金融市場アナリスト、フィオナ・シンコッタ氏は世界最大の原油輸入国である中国の貿易統計に言及し、「データは最大の輸出先である欧米での需要減退に伴い、中国の景気見通しが引き続き悪化していることを示唆している」と述べた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物12月限は、前日比3.45ドル(4.3%)安の1バレル=77.37ドルと、7月21日以来の安値で終えた。200日移動平均線を割り込んだことで、午後の取引で下げ足を速める展開となった。北海ブレント1月限は3.57ドル安の81.61ドルで引けた。
金
金は下落。ドルの上昇に加え、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦争に絡むリスクプレミアムの縮小が響いた。
これまでのところイスラエルとハマスの戦闘が他に波及している兆しが限定的なことを受けて、金は戦闘開始後の上げを徐々に巻き戻しつつある。トレーダーはまた、米金融当局が利上げを終了したのかどうかについても注視している。
ヘレウス・プレシャス・メタルズのアナリストらはリポートで、「中東での紛争を背景に安全逃避への買いが膨らんだ後で、金市場は疲弊の兆しを見せ始めている」と指摘。「紛争が大きくエスカレートしなければ、この『戦争プレミアム』が今後数週間である程度解消される可能性がある」と続けた。
金スポット価格はニューヨーク午後4時4分現在、前日比9.54ドル(0.5%)安の1オンス=1968.60ドル。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、15.10ドル(0.8%)下げて1973.50ドルで引けた。
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