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概要:米株式相場は慎重ムードで週をスタート。今週は主要経済データの発表と主要中央銀行の政策会合が予定されており、市場で広がる2024年の利下げ期待が試される。重要イベントを控え、トレーダーは積極的な取引を控えた。
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2023年12月12日 6:35 JST
米国債利回り総じて上昇、ドルは上げ幅を削る展開
原油は小幅高、国債利回りとドルの上昇に押され金続落
米株式相場は慎重ムードで週をスタート。今週は主要経済データの発表と主要中央銀行の政策会合が予定されており、市場で広がる2024年の利下げ期待が試される。重要イベントを控え、トレーダーは積極的な取引を控えた。
株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
S&P500種株価指数 | 4622.44 | 18.07 | 0.39% |
ダウ工業株30種平均 | 36404.93 | 157.06 | 0.43% |
ナスダック総合指数 | 14432.49 | 28.52 | 0.20% |
12日には11月の米消費者物価指数(CPI)が発表され、ディスインフレのトレンドが続いているかどうか市場に手がかりを与える。13日には今年最後の連邦公開市場委員会(FOMC)会合の結果が明らかになる。同会合では政策金利の据え置きが広く予想されている。ハト派的な見通しが市場に織り込まれたことを踏まえ、金融緩和への期待をけん制するかどうかが注目される。
オアンダのシニア市場アナリスト、クレイグ・アーラム氏は「今週はさえないスタートを切ったが、向こう数日に多くのハードルを通過する必要があり、それ次第で年末年始の相場動向が決まることもあり得る」と指摘。「FOMCの結果は議論を呼ぶ内容とならないと思うが、経済予測と金利予測分布図(ドットプロット)、記者会見はそうなる可能性が十分にある」と続けた。
ナスダック100指数はインテルやブロードコムといった半導体銘柄の上昇に支えられ、他の主要指数をアウトパフォームした。
UBSプライベート・ウェルス・マネジメントのマネジングディレクター、グレッグ・マーカス氏によれば、最近の株高は主に経済のソフトランディング(軟着陸)期待と来年の利下げ観測によるものだ。ただ、ソフトランディングの可能性は十分だが確実ではなく、来年に利下げが始まる可能性は高いが、それは景気が減速し縮小している可能性があるためと考えられ、いずれにせよ市場の様相は今と異なるだろうという。
ウォール街屈指の弱気派とみなされているオッペンハイマー・アセット・マネジメントのチーフストラテジスト、ジョン・ストルツファス氏はS&P500種が来年5200ポイントに達し、最高値を更新すると予想している。「米連邦準備制度が景気抑制的な金融政策からより緩和的な姿勢に転じると予想されるため、24年は転換の年になると考えている」とリポートに記した。
ゴールドマン・サックスのストラテジスト、デービッド・コスティン氏は経済成長が小幅にとどまり金利が今後それほど上昇しないことから、来年は米国の成長株がバリュー株のパフォーマンスを上回ると予想した。
米企業の利益は10-12月(第4四半期)に落ち込む可能性が高いとの見方を、モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソン氏が示した。回復は2024年になるとしている。同氏は第4四半期利益コンセンサス予想の「大幅な下方修正」を指摘。来年の利幅拡大の度合いについて、他のストラテジストほど楽観していないと付け加えた。
個別銘柄では老舗百貨店チェーンを運営する米メーシーズが大幅高。同社に対し、投資会社アークハウス・マネジメントと資産運用会社ブリゲード・キャピタル・マネジメントが58億ドルでの買収案を提示した。エネルギー資源会社オキシデンタル・ペトロリアムは、テキサス州のシェール掘削会社クラウンロックを買収することで同社と合意。現金と株式を合わせた買収の規模は約108億ドル(約1兆5800億円)と評価されている。
米国債
米国債利回りは総じて上昇。2本の米国債入札は需要の弱さから不調となった。
国債 | 直近値 | 前営業日比(bp) | 変化率 |
---|---|---|---|
米30年債利回り | 4.32% | 2.1 | 0.49% |
米10年債利回り | 4.23% | 0.8 | 0.18% |
米2年債利回り | 4.71% | -1.1 | -0.23% |
米東部時間 | 16時35分 |
10年債入札では最高落札利回りが入札前水準より1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)以上高くなり、ディーラーが需要を過大評価していた可能性が示唆された。これより先に行われた3年債の入札では、最高落札利回りが応札締め切り直前の水準を2bp近く上回った。
米10年債相場では先週8日の11月雇用統計をきっかけとした売りが継続。利回りは一時6bp上げて4.29%に接近する場面もあった。
米10年債利回り
出所:ブルームバーグ
PGIMフィクスト・インカムのチーフ投資ストラテジスト兼グローバル債券責任者のロバート・ティップ氏は、市場の金利は来年の積極緩和を想定した水準にあり、この日の入札は「市場を試す大きなテスト」だと述べた。
ニューヨーク連銀が発表した調査結果によると、米消費者の短期的なインフレ期待は11月に低下し、2021年4月と同水準になった。1年先インフレ期待の中央値は3.4%と、10月の3.6%から低下した。低下は2カ月連続。
ドイツ銀行のチーフ国際ストラテジスト、アラン・ラスキン氏は先週発表の11月米雇用統計について「引き締めサイクルが終わっていないかもしれないという表現と、当局者が緩和という言葉を口にするのは早過ぎるということに確かに整合する」と述べた。「通常より長い据え置き期間となる可能性は高まっている」と指摘した。
市場が織り込む3月利下げの確率は36%付近に低下。雇用統計の発表前は60%近くだった。
外為
ドルは上げ幅を削る展開。12日の米CPI、13日のFOMC政策発表を控え、外国為替市場は全体的に静かな商いとなった。
為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
---|---|---|---|
ブルームバーグ・ドル指数 | 1243.63 | 1.78 | 0.14% |
ドル/円 | ¥146.14 | ¥1.19 | 0.82% |
ユーロ/ドル | $1.0764 | $0.0001 | 0.01% |
米東部時間 | 16時35分 |
ブルームバーグ・ドル指数は一時0.3%上昇。ドルは対円では146円59銭まで上げる場面もあった。短期のポジション状況は現在のところ均衡が取れていると、欧州のトレーダーは指摘。ドル・円で次に注目される水準は、10月3日の「フラッシュクラッシュ」で付けた147円43銭などだという。12日には日本の企業物価指数が発表される。
上段:ブレント先物、下段:ブレント3カ月スプレッド
出所:ICEフューチャーズ・ヨーロッパ、ブルームバーグ
今週は国際エネルギー機関(IEA)や石油輸出国機構(OPEC)、米エネルギー省から原油市場のファンダメンタルズに関する各報告書が発表される。市場参加者の目は今年最後のFOMC会合にも向いている。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物1月限は前営業日比9セント(0.1%)高の1バレル=71.32ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント2月限は0.25%上げて76.03ドル。
金
ニューヨーク金相場は続落。米国債利回りとドルの上昇に押された。今週は今後の金利動向の手掛かりとなりそうな主要経済指標の発表や、FOMCなど主要中銀の政策決定会合が相次ぐ。
金相場は10月と11月に月間ベースで2カ月連続の上昇となったが、今月に入って下落基調となっている。4日には過去最高値を更新したものの、米利下げ観測は行き過ぎとの見方で急速に売りが強まった。
金スポット価格
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