６月１１日：ＦＲＢの決定が迫る中、円は小幅安

・日銀が金利を現行水準に維持すると予想され、円は小幅下落した。

・日本株の安定により円安となった。

・ＦＲＢが２０２４年に２回の利下げを行う可能性が低下する中、ドルは堅調を維持している。

火曜日、日本円は３日連続で小幅安となった。日本市場は、米国の物価統計や日米で金融政策を決める中央銀行の会合を前に様子見ムードに支配されたため、ドル高が進んだ。

月曜日に発表された統計データに一喜一憂する中、円は苦境に陥っている。また、株式市場の堅調な推移により円安も進んだ。投資家は金曜日の日銀の政策決定に注目している。

主要6通貨に対するドルの価値を示すドル指数（ＤＸＹ）は、ＦＲＢによる２０２４年に２回の利下げの可能性が低下する中、変わらずであった。 CME Feⅾ watch Toolのデータによると、ＦＲＢが９月に少なくとも２５ベーシスポイント利下げする確率は、１週間前の５９．５％から４９．０％近くまで低下した。

【毎日の市場サマリー：ハト派的な日銀の影響で円は小幅安】

・ロイターが火曜日に実施した調査では、アナリストの３分の２近くが、日銀が金曜日の政策決定会合で毎月の国債買い入れの減額を開始すると予想していた。農林中金総合研究所の南武志氏は、「国民は２％の物価上昇は実現可能だと考えており、大規模な国債買い入れを続ける理由はもはやない」と述べた。

・火曜日、日経平均株価は上昇し、２日連続の上昇を記録した。この上昇トレンドはウォール街の先高観を反映しており、ハイテク株が株価を押し上げている。

・ロイター通信によると、日本の鈴木俊一財務大臣は火曜日、日本の財政政策に対する信頼を維持するには、経済成長の達成と財政健全化に向けた努力を継続することが重要であると述べた。

・金曜日の日銀政策決定会合を前に、日本の１０年国債利回りは１．０２％を超えた。欧州中央銀行（ＥＣＢ）は金利を現行水準に維持すると予想されているが、トレーダーはＥＣＢが毎月の国債買い入れを減額する可能性があるかどうかに注目している。

・月曜日に発表されたデータによると、日本の国内総生産（GDP）は第１四半期に年換算で１．８%減だった。この数字は市場予想の１．９％減を若干上回った。一方、日本の国内総生産（四半期）は予想値のと一致し、０．５％減少した。

・ラボバンクは週間見通しの中で、FRBが９月と１２月に利下げする可能性があり、その理由はインフレの進展よりも景気悪化の可能性が高いと示唆した。それは、米国経済がスタグフレーションの段階に入りつつあり、持続的なインフレと景気減速により、今年後半に緩やかな景気後退に陥る可能性があるとしている。

・米国労働統計局（ＢＬＳ）が金曜日に発表したデータによると、５月の米国の非農業部門雇用者数は４月の１６万５０００人から２７万２０００人増加した。平均時給で測定した賃金伸び率は５月は４．１％と、４月の４．０％（３．９％に修正）から上昇し、コンセンサス予想の３．９％を上回った。

・木曜日、日本銀行の植田和男総裁は、インフレ期待は徐々に上昇しているものの、まだ２％には達していないと述べた。国債買い入れについて、植田氏は「３月の金融政策の枠組み変更後の金融市場の状況を確認しているところだ」と指摘した。その上で「今後、大規模な金融緩和からの出口を進めていく中で減額することが適当だ」と述べた。