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概要:常軌を逸したボスに対処しなければならない人物にとって、禁欲主義は太古より役に立つ指針となってきた。ストア派の哲学者、小セネカは第5代ローマ皇帝ネロに仕えるに当たり、その有用性を認識した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長もその信奉者と見受けられる。
常軌を逸したボスに対処しなければならない人物にとって、禁欲主義は太古より役に立つ指針となってきた。ストア派の哲学者、小セネカは第5代ローマ皇帝ネロに仕えるに当たり、その有用性を認識した。米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長もその信奉者と見受けられる。
ブルームバーグ・ビジネスウィーク(2019年7月22日号)
illustration: 731; Photos: Alamy; Getty
米金融当局の政策への不満を募らせるトランプ大統領は今や、空席となっているFRB理事2人のポストに利下げを求める自身の考えを支持する候補者を起用しようと盛んに取り組んでいる。
事情に詳しい関係者によれば、大統領のこうした動きは口頭などによる公の当局批判よりもずっと連邦準備制度の指導部やスタッフの間に動揺を引き起こしている。
トランプ大統領が理事の1人に指名する意向を示したジュディ・シェルトン氏は、こうした不安を体現する人物だ。トランプ氏の元経済顧問でもあるシェルトン氏がFRB理事に就任することになれば、金融当局がかつてほとんど経験したことのなかったような規模の「因習打破」をもたらす可能性がある。
ほぼ毎日、トランプ大統領の罵詈雑言(ばりぞうごん)を浴びるパウエル議長については、圧力に屈するだけでなく、お手上げだと諦めて辞任してしまうのではないかとの見方さえ台頭し始めた。しかし、パウエル氏が1997-2005年にパートナーを務めた米プライベートエクイティ(PE、未公開株)投資会社カーライル・グループの共同創業者、デービッド・ルーベンスタイン氏はそのようなことは「あり得ない」と指摘。「彼は逃げ出すような人物ではない」と語る。
下院金融委員会で証言したパウエル議長(7月10日)
Source: Federal Reserve
ルーベンスタイン氏以外のパウエル議長の元同僚数人もブルームバーグ・ビジネスウィークとのインタビューで、議長が大統領の批判を気にすることなく、引き続き職責に集中して取り組むのは確かだと話した。
一方、シェルトン氏は金融政策と経済成長との関連性について、長年にわたる想定に疑問を抱いていることを率直に認める。同氏は電子メールで、「連邦準備制度の現状に異議を申し立てる機会を歓迎する」と記した。
景気の浮沈を制御する米金融当局の役割に制約を加えるのが自身の目的ではないと、シェルトンは説明。ただ、当局が金融政策運営を通じて景気の大幅なぶれを回避するのに成果を上げてきたか疑問があるとしている。
ジュディ・シェルトン氏(5月29日)
Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg
トランプ大統領がパウエル議長を快く思っていない事実を踏まえると、シェルトン氏が実際に指名されて上院での承認を経てFRB理事に就任した場合、将来的に次期議長候補の1人となる可能性がある。
事情に詳しいトランプ政権当局者は今月、パウエル議長が任期切れを迎えるか、その前の段階でも、それが選択肢の一つになるとブルームバーグに明らかにした。
シェルトン氏が議長に就任するようなことがあれば、連邦準備制度は混乱に陥る恐れもある。元FRB副議長でプリンストン大学教授のアラン・ブラインダー氏は「それは考えられない事態だと思いたい」とコメント。「FRB議長に対し公然と反旗が翻された例は皆無だが、そうした事態になれば、あからさまな反発も想定される」と話した。
Trumps Picks
The president‘s picks for the Fed’s Board of Governors have become more partisan over the past year.
(原文は「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」誌に掲載)
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