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概要:ドイツ銀行の幹部はコンプライアンス(法令順守)に深刻な不行き届きがあると複数回にわたって警告されていたと、バズフィード・ニュースが報じた。同行では後に、巨額のマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑惑が表面化した。
ドイツ銀行の幹部はコンプライアンス(法令順守)に深刻な不行き届きがあると複数回にわたって警告されていたと、バズフィード・ニュースが報じた。同行では後に、巨額のマネーロンダリング(資金洗浄)に関与した疑惑が表面化した。
バズフィードによると、パウル・アハライトナー会長を含む監査役会や、経営幹部で構成する委員会は、資金洗浄対策に欠陥があると2013年と14年に少なくとも3回報告を受けていた。当時のプレゼンテーション資料は、コンプライアンスチームの人繰りやテクノロジーの問題、顧客審査で同行が問題を抱えていた状況をうかがわせるという。
ドイツ銀を巡る資金洗浄疑惑では、2011年から15年の間に「ミラートレード」と呼ばれる手法を使ってロシアの顧客が数十億ドルの資金を国外に移転するのを手助けした疑いなどがある。最高幹部がどれだけ問題を認識していたのか、今回の報道は同行に新たな疑問を突き付けそうだ。ミラートレード疑惑では米英の規制当局とは和解したが、米司法省の調査はまだ進行中だ。
パウル・アハライトナー会長
コンプライアンスや規制に関連した問題の多くは、アハライトナー氏が入行した2012年より前に発生していた。このため同氏は今のところ問題の直接的な責任を問われずに済んでいる。同氏の下で最高経営責任者(CEO)は数回交代し、同行は多額の罰金を払って当局と和解した。
ドイツ銀の広報担当者はアハライトナー氏の関与について直接コメントせず、バズフィードの報道で取り上げられた問題は「すでに調査が行われ、規制当局と解決に至った。その過程で当行の協力と是正措置は周知された」と電子メールで回答した。
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