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概要:12日の米株式相場は下落。米国債は上昇した。新型コロナウイルス感染再拡大を背景に、厳格な行動制限措置が導入されるとの警戒感が強まった。追加経済対策が講じられない中、景気回復の遅れが意識されている。
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12日の米株式相場は下落。米国債は上昇した。新型コロナウイルス感染再拡大を背景に、厳格な行動制限措置が導入されるとの警戒感が強まった。追加経済対策が講じられない中、景気回復の遅れが意識されている。
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S&P500種株価指数は一時1.5%安。ニューヨーク市は新型コロナで学校閉鎖の可能性に備えているほか、シカゴは住民に仕事など必要不可欠な用事以外の外出を控えるよう勧告した。こうした中、トランプ政権が追加景気対策交渉から距離を置きつつあると、事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。ペロシ下院議長との協議の再開を議会に委ねているという。S&P500種の主要業種別指数がすべて下落。エネルギー会社や商品関連銘柄、銀行株の下げが目立った。
S&P500種は前日比1%安の3537.01。ダウ工業株30種平均は317.46ドル(1.1%)安の29080.17ドル。ナスダック総合指数は0.7%下落。ニューヨーク時間午後4時59分現在、米10年債利回りは9ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の0.88%。
世界の主要中銀トップ3人は最近伝わった新型コロナワクチンの開発について、コロナによってもたらされた経済的問題を解決するには不十分だと警告した。COVIDトラッキング・プロジェクトのデータによると、新型コロナの感染者数と入院患者数は1週間前と比べて全米49州で増加。死者数は35州で増えている。
ストーンXのグローバル市場ストラテジスト、ユーセフ・アッバシ氏は「コロナの不穏な短期的傾向と数カ月先の厳しい状況の可能性に意識が集中する中、市場にやや疲れが出ている」と述べた。
外国為替市場ではドルが円やスイス・フランとともに上昇。米国のコロナ感染者数が過去最多となったことや、一部地域で新たな制限措置が導入されたことが逃避先通貨を支えた。主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇。ドルは対円で0.3%安の1ドル=105円13銭。ユーロは対ドルで0.3%高の1ユーロ=1.1806ドル。
ニューヨーク原油先物相場は反落。予想外の米在庫増加を嫌気した。パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はワクチンに関する前向きなニュースに言及しつつ、経済は向こう数カ月、厳しい状況に置かれると発言。一時は1.8%まで拡大した上昇幅は失われた。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物12月限は33セント(0.8%)安い1バレル=41.12ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント1月限は27セント下げて43.53ドル。
ニューヨーク金先物相場は反発。新型コロナウイルスの新たなワクチン治験結果が待たれる中、米国での記録的な感染拡大と死者数の増加を背景にドルは不安定な値動きとなった。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は11.70ドル(0.6%)高い1オンス=1873.30ドルで終了した。金スポットはニューヨーク時間午後2時3分現在で0.6%上昇の1877.52ドル。
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