英国のFX業者AFX Marketsの破綻　FSCS補償スキームが発動

英国及びキプロス法人のAFX グループの破綻について、2021年10月に英国の金融サービス補償スキーム（Financial Services Compensation Scheme：FSCS）が補償金を支払うプロセスに合意した。

AFXマーケッツ株式会社(AFX Markets Ltd)は、FX·CFD商品を扱うブローカーだった。2019年8月、英国金融行動監視機構（Financial Conduct Authority ：FCA）がAFX Marketsの業務に深刻な問題を発見した。FCAはAFXマーケッツ株式会社に対して、取引活動の停止を命じた上で特別管財人を任命した。

AFX Markets社の破綻により合計730万ポンド以上の損失を被った投資家は、FSCSの共済制度による保証を受けていることを明らかにした。

FSCSでは、AFX Marketsの顧客であった顧客のみが補償を受ける資格があるとしている。

補償について、

１，顧客がAFX Markets Ltd.の顧客であるかどうかを判断する。

２，顧客との残高についての合意を行う。

最後に、FCAが定めたルールに基づいて補償の対象となるかどうかを検討する。

FSCSによれば、AFX Marketsの活動に関する初期調査は既に完了しており、近日中にAFX Markets の顧客に連絡し、オンライン·クレーム·サービスを通じてクレームを提出する予定である。

AFXグループ傘下のキプロス法人AFX Capital Markets Ltd.も2017年にキプロスの規制当局のキプロス証券取引委員会（Cyprus Securities and Exchange Commission：SySEC）に顧客資金の出金を伴うあらゆる活動を中止し、検査のために帳簿や記録を確保するよう命じていた。

CySECの調査結果からは、顧客の資金に重大な不足が生じている可能性が高いことがわかった。しかし、金融サービス補償スキームFSCSは英国の法人AFX Marketsの投資者のみ補償するので、キプロス法人AFX Capital Marketsのもとで取引を行っている投資者には補償対処にはならない。

キプロスでは、金融サービス補償スキームFSCSのような制度がないため、AFX Capital Marketsの投資者は補償の可能性はほぼない。

日本でも金融サービス補償スキームFSCSの制度はないが、日本のFX会社や証券会社は金融の規制のもとで、完全信託保全制度が整えられている。投資者が日本のFX会社は証券会社で投資する場合は、投資の資金は信託会社により保全されているため、資金の安全性が保たれている。この制度のおかげで、国内のFX会社·証券会社を利用する日本の方は、安心して投資をすることができる。