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概要:飯野海運 (TYO:9119)は2日、2023年3月期第1四半期(22年4月-6月)連結決算を発表した。 売上高が前年同期比42.3%増の335.83億円、営業利益が同288.5%増の42.64億円、
飯野海運 (TYO:9119)は2日、2023年3月期第1四半期(22年4月-6月)連結決算を発表した。
売上高が前年同期比42.3%増の335.83億円、営業利益が同288.5%増の42.64億円、経常利益が同332.9%増の50.96億円、親会社株主に帰属する四半期純利益が51.71億円(前年同期は0.90億円の利益)となった。
外航海運業の売上高は前年同期比48.9%増の278.56億円、営業利益は同1,525.3%増の32.44億円となった。
大型原油タンカーは、支配船腹を長期契約に継続投入し、安定収益を確保した。
また、経営資源の有効活用及び資産効率向上のため大型原油タンカー1隻の売却を決定した。
ケミカルタンカーは、同社の基幹航路である中東域から欧州及びアジア向けをはじめとする安定的な数量輸送契約に加え、アジア出しのスポット貨物を積極的に取り込んだことで、運航採算は大きく向上した。
大型ガス船は、LPG・LNG船共に、既存の中長期契約を中心に安定収益を確保したことに加え、一部船舶が好市況を享受した。
ドライバルク船は、専用船が順調に稼働し安定収益確保に貢献した。
ポストパナマックス型及びハンディ型を中心とする不定期船も、契約貨物への投入を中心に効率的な配船と運航に努めた他、一部では好市況を享受したことで、運航採算は当初の予想を上回る水準で推移した。
また、当第1四半期においてカムサマックス型及びスモールハンディ型各1隻の新造用船を開始した。
内航・近海海運業の売上高は前年同期比18.8%増の26.04億円、営業利益は同8.1%増の0.32億円となった。
内航ガス輸送は、石油化学ガス出荷プラントの定期修繕による出荷量減少の影響を受けたが、中長期契約に基づく安定的な収益確保と効率配船に取り組んだ。
近海ガス輸送は、中長期契約を中心に安定的な収入を確保した。
不動産業の売上高は前年同期比14.1%増の31.51億円、営業利益は同13.7%増の9.88億円となった。
同社所有ビルは、オフィスフロアが概ね堅調な稼働を継続し、安定した収益を維持することができた。
商業フロアは、感染症の影響を受けているものの、一部空室を解消することができた。
同社グループのイイノホール&カンファレンスセンターは、イベント開催制限が緩和されたことにより文化系催事需要が回復し、ビジネス系催事においても配信や収録を利用したイベントが増加傾向となり、稼働は改善に向かった。
フォトスタジオ事業を運営するイイノ・メディアプロは、撮影需要が減少する中でも万全の感染症対策を実施して顧客確保に努めたものの、低調な広告需要の影響も重なり、厳しい状況が継続した。
英国ロンドンのオフィスビル賃貸事業は、商業フロアの営業に感染症の影響があったものの、オフィスフロアが順調に稼働したため、収益を維持することができた。
2023年3月期通期の連結業績については、ケミカルタンカーやドライバルク船市況をはじめとした海運市況が高い水準で推移したことや、為替が想定より円安(対US$)に推移していること、直近の業績予想発表時には見込んでいなかった船舶の売却益を計上予定であることを踏まえ、同日、連結業績予想の上方修正を発表した。
売上高が前期比18.2%増(前回予想比9.8%増)の1,230億円、営業利益が同56.8%増(同68.6%増)の118億円、経常利益が同28.3%増(同72.9%増)の121億円、親会社株主に帰属する当期純利益が同12.6%増(同101.4%増)の141億円としている。
なお、直近の業績予想及び今回予想における為替レートと船舶燃料油価格は、以下の通りである(第2四半期以降の為替レート及び船舶燃料油価格の前提)。
直近の業績予想発表時の前提は為替レート120円/US$、船舶燃料油価格は上期US$860/MT、下期US$660/MT、今回発表予想前提は為替レート125円/US$、船舶燃料油価格は通期US$910/MT。
また、業績予想の修正及び通期業績に対して配当性向30%を基準とした配当を継続していくことを基本方針としていることに基づき、配当予想の修正を発表した。
中間配当は1株当たり10円増額の20円、期末配当は1株当たり10円増額の20円とし、年間配当金額は1株当たり40円を予定している。
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