これからのWeb3プロダクトを支える新しい分散型金融ツール

以下は、フィスコ・マーケットレポーターのタマラ・ソイキナ（ツイッター@ crypto_russia）が執筆したコメントです。

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※2022年12月16日に執筆

最近日本の仮想通貨（暗号資産）取引所で新しく海外のブロックチェーンプロジェクトが上場する事例が増えてきました。

日本ではあまり知られていなくても、世界的に大きなコミュニティを持ち、将来性のある野心的なプロジェクトは多くあります。

今回は、近年クリプト分野で主流になっているDeFiやDAOをはじめとするWeb3を支えるツールを提供する新しいプロジェクトたちをご紹介したいと思います。

- Velvet Capital -

Velvet Capitalは、一般ユーザーや機関投資家がDeFi製品を作成することを支援するマルチチェーンDeFi資産管理プロトコルです。

現代ポートフォリオ理論によりトークン化ファンドやクリプトポートフォリオのようなシンプルな商品から、仕組み商品や高度なイールドファーミング戦略のような複雑な商品まで作成することが可能で、さらにそれぞれの資産に対してステーク、レンディング、流動性供給からイールドファーミング収益を得ることもできます。

一般ユーザー向けにはWeb3アプリ、機関投資家向けには「DeFi-as-a-Service」（SDK/API付き）が公開されています。

2022年9月には、最初のイールドファーミングの統合としてVenusProtocolと提携し、ユーザー向けにイールドファーミングポートフォリオ「Yield By Venus」の提供が始まりました。

今後様々なプロジェクトや高いパフォーマンスを持つ投資家との提携を進めることで、Velvet Capitalのユーザーは世界のハイレベルなクリプト投資家の知見を投資戦略に採り入れることができます。

Velvet Capitalは、Binance Labs、Mucker Capital、Ceras Ventures、その他のトップVCから支援を受けており、さらにBNB Revelation、Polygon Summer BUIDL、EthCC Hack、EthNYC、NEAR Hackathonなどのハッカソンで賞金を獲得しています。

- Brickken -

Brickkenは、セキュリティトークンの統合プラットフォームです。

企業がいわゆるセキュリティトークンを通じて資産をチェーン上に持ち込むことを可能にし、これらを小口化することで、個人投資家に新しい投資機会を提供します。

一般投資家にとっては、従来の新規株式公開を待たずに、これまで情報が限定されていた魅力的な中小企業の未公開株を取得できるようになります。

また資金調達をする企業にとっては、投資家をキュレーションし、証券の条件を決定し、場合によっては意思決定プロセスに投資家を関与させることができ、資金調達の柔軟性が高まります。

BrickkenのdAppには、トークン発行やトークン管理に必要なツール、例えばトークンウィザードや投資家やコミュニティを扱うためのトークンストア、KYC、キャップテーブル、投票用紙、リアルタイム分析などの機能が備えられており、企業の従来の資金調達プロセスを大きく効率化させそうです。

またBrickkenは2022年1月に、スペインの金融サンドボックスに認められ、スペイン政府機関と緊密に連携して、セキュリティトークンの流通市場の構築を検討することを発表しました。

これにより多くの投資家プールへのアクセスと資産アクセシビリティの民主化が実現するだけでなく、これまでにない資産へのアクセスも可能になります。

- Magic Square -

Magic Squareは、DeFi、クロスチェーンステーキング、NFT検索などを備えた総合dAppsプラットフォームです。

コミュニティで精査されたdAppsをホストし、安全で信頼できるアプリを見つけられるMagic storeをはじめとした複数の製品から構成されます。

Magic Squareはコミュニティ検証システムを備えており、Magic Storeで見つけたアプリはその安全性、信頼性、品質が保証されます。

また各アプリのページに記載されている評価指標や評価により、さまざまなアプリを簡単に比較することができ、新しいdAppsを探すために費やしてきた大きな労力を減らすことができます。

Magic Squareの他の製品にアクセスするためには、安全なMagic Connectが使われます。

Magic Connectは、自己主権型アイデンティティ（SSI）技術を使用してユーザーの認証情報と情報を管理することで、一度にすべてのアプリへの安全な接続を確立します。

さらにMagic Squareは、Magic Communityがエコシステム内のすべての決定を支配することによってDAOとして運営されています。

コミュニティのバリデーターが、各アプリの品質について投票し、ホワイトリストに載せるか拒否するかを決定することで、Magic Store上の全てのアプリの品質が保証されます。