全米の航空便を停止させる原因となった｢NOTAMシステム｣とは

NOTAMシステムの障害によって、全米の航空便の運行がストップした。

Philip Pilosian/Shutterstock

• アメリカ連邦航空局（FAA）は一時的に停止していた国内線の運航を再開した。

• この遅延は、NOTAMと呼ばれる航空情報システムの障害によるものだ。

• NOTAMは、滑走路閉鎖などの重要な情報をパイロットにリアルタイムで送信する。

アメリカ連邦航空局（FAA）の重要なシステムが2023年1月10日の夜にクラッシュし、11日の朝まで数千便のフライトに支障をきたした。

このシステムは、NOTAM（Notice to Air Mission）と呼ばれるもので、すべての国内便を停止させることになった。

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このシステムからの通知は、他の通信手段を事前に行うことができない場合にパイロットに重要な情報を伝え、今後の飛行で注意すべき潜在的な危険を知らせるのに役立つものだ。これには、滑走路が閉鎖された場合や、ロケットが地球に帰還する場合などが含まれる。

つまり、NOTAMはアメリカの空域の異常をリアルタイムで伝えるもので、航空機の離発着に使われるFAAの航空管制システムとは異なるが、どちらも安全上、非常に重要だ。

NOTAMの例。シカゴ・オヘア国際空港の滑走路閉鎖を報告している。

FAA

これらのメッセージは、長時間の国際線フライトでは200ページにも及ぶとロイター通信は報じている。

FAAによると、このシステムは2021年12月に｢すべての飛行士と任務を包括する｣ために｢Notice to Airmen｣から名称が変更された。

FAAはアメリカ東海岸では11日午前中までに飛行の再開が可能だと判断した。ピート・ブティジェッジ（Pete Buttigieg）運輸長官は｢FAAは、夜間の停電の影響を受けた安全システムが完全に復旧したと判断し、全国的な運行停止は直ちに解除される｣とツイートした。

｢根本的な原因を特定し、次のステップに進むための事後処理を行うように指示した｣

ホワイトハウスのカリーヌ・ジャン-ピエール（Karine Jean-Pierre）報道官はツイッターで、｢現時点ではサイバー攻撃が原因だという証拠はない｣と述べたが、ジョー・バイデン（Joe Biden）大統領は｢運輸省に原因の調査を行うように指示した｣という。

ユナイテッド航空はInsiderへのコメントで｢スケジュールの復旧に取り組む中で、引き続き遅延やキャンセルが発生するかもしれない｣と述べ、旅行を取りやめた乗客への払い戻しや、フライト変更の料金の免除を提供していることに言及した。

FlightAwareによると、アメリカ東部時間1月11日午前11時（日本時間12日午前1時）の時点では、6400便以上に遅れが出ており、1000便が欠航している。

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